本セミナーでは、材料としての水素貯蔵材料の現状と燃料電池自動車およびエネルギー貯蔵への応用技術の展望について解説いたします。
水素は常温ではガス状であるため、貯蔵輸送する際の体積および重量密度に課題がある。そのため、高密度かつ高効率で安全に水素を貯蔵輸送する技術の開発が喫緊の課題とされている。水素貯蔵材料は液体水素をしのぐ水素体積密度で水素を貯蔵することができるため注目されている。 燃料電池自動車は2015年から商用化が始まるとされるが、将来的には水素貯蔵材料による効率的でコンパクトな水素搭載技術の確立が期待されている。また、再生可能エネルギーを社会へ導入する際には、出力に時間変動があることが課題とされる。再生可能エネルギーから水素を製造しそれを貯蔵することで、変動の多い再生可能エネルギーを有効に活用することが可能である。 ここでは、材料としての水素貯蔵材料の現状と燃料電池自動車およびエネルギー貯蔵への応用技術の展望について述べる。