負熱膨張材料の開発と熱膨張制御での応用

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プログラム

第1部 多孔性金属錯体MOFのナノスケール化による熱膨張の制御技術

(2026年1月19日 10:30〜12:00)

 2025年ノーベル化学賞が京都大学の北川進先生らに贈られることが発表されました。受賞理由は多孔性金属錯体 (metal-organic framework:MOF) の開発です。MOFは金属イオンと有機化合物とを結合させて、ナノメートルサイズの規則的な孔を無数にもつ新しいタイプの多孔性材料です。MOFをガス吸着や分離に利用する研究開発は活発に進められている一方で、熱膨張挙動に着目した研究は数少なく、特に、ナノスケール化したMOFの熱膨張挙動は未知です。  本講座では、MOFの基礎を説明した後、MOFのナノスケール化手法、ナノスケール化したMOFを用いた熱膨張制御に関する最近の研究を説明します。

  1. 物質の熱膨張
    1. 一般的な熱膨張挙動
    2. 熱膨張の制御が必要とされる分野
  2. 多孔性金属錯体Metal-organic framework:MOF
    1. MOFの特徴
    2. 特異な熱膨張挙動を示すMOF
  3. MOFのナノスケール化技術
    1. ナノスケールMOFの合成方法
    2. ナノスケールMOFのサイズ制御
    3. 構造評価と同定
  4. ナノスケールMOFの熱膨張挙動
    1. 熱膨張係数と結晶子サイズとの関係
    2. 分光法による結合状態と熱膨張挙動の相関
  5. まとめと今後の展開

第2部 負熱膨張遷移金属ジルコナイド超伝導体の開発

(2026年1月19日 13:00〜14:30)

 超伝導体における巨大負熱膨張は稀であり、最新の発見に基づく新材料開発の最先端の情報を提供できます。また、元素置換効果や圧力効果を用いた熱膨張係数の制御は他の系での新材料開発にも有効な知見となると思います。  さらに、水素導入による物性の大幅な変調は最近の水素関連研究ともつながるため、水素化による別起源での負熱膨張の発現は今後の合金系異常熱膨張材料開発に新しい手法となりえます。

  1. 超伝導体の説明と超伝導素子の熱サイクル劣化の可能性
  2. CuAl2型遷移金属ジルコナイドTrZr2の過去の研究の紹介
  3. CoZr2における一軸負熱膨張の発見
  4. TrZr2における一軸負熱膨張の元素置換効果と格子型負熱膨張メカニズム
  5. 圧力下熱膨張係数測定への挑戦とCoZr2における体積負熱膨張の観測
  6. CoZr2Hx水素化試料における磁性駆動の負熱膨張
  7. 今後の展望

第3部 負熱膨張材料による半導体集積回路内の応力制御

(2026年1月19日 14:45〜16:15)

 半導体集積回路は昨今の高度情報化社会をハードウエア面から支えており、その重要性は年々高まっている。半導体集積回路を構成する半導体素子は基板である単結晶Siのひずみより特性が変動する。そのため、半導体集積回路のひずみ制御技術は非常に重要であり、その研究開発が世界中で活発に行われている。  本講座では半導体集積回路のひずみ制御技術の一例として、負熱膨張材料による半導体集積回路内の熱応力制御技術を紹介する。

  1. 集積回路の作製工程
    1. 前工程
    2. 後工程
  2. トランジスタへの負熱膨張材料の応用
    1. ひずみSi技術
    2. ひずみ導入技術の動向
    3. 負熱膨張材料ゲート電極によるひずみ導入技術
  3. 半導体パッケージング技術への負熱膨張材料の応用
    1. 三次元集積化技術
    2. 熱膨張係数差に起因した熱応力の課題
    3. 負熱膨張微粒子による熱応力の低減

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