日本の食品包装規制は欧米と比較し、使用実態と試験条件の乖離、乳製品の特別規制、原材料の業界自主基準方式等の課題を抱えているが、今春以降厚生労働省は国際的整合化を意図した新方針を打ち出した。
そして4月末、再生プラスチックのガイドラインが出され、マテリアルリサイクルが事実上解禁となった。又、中国等のアジア諸国も法整備を加速している。
これらの最新動向と企業としての対応に関し解説する。
- 初めにー包装を取り巻く環境ー
- 日本における食品包装の法規制類:食品衛生法、業界自主基準
- 欧州 (EU) の法規制:一元的法律化の推進
- 米国の法規制:製品別登録制度の定着
- 中国の法規制:食品安全法施行、欧米並みの法体系に
- 日欧米中の比較と日本の課題
- 日本における国際的整合化に向けた検討状況と国の新方針
- 溶出試験条件等の見直し
- 乳等省令の統合
- 規制の在り方検討会 (PL制度)
- アジア諸国の動向:韓国、台湾、インド、タイ、ベトナム
- 再生プラスチックの使用に関するガイドライン (厚生労働省)
- 化学物質のリスク評価の基本的考え方
- 包装材料に含まれる化学物質と企業におけるリスク管理
- まとめ – 企業としての対応 -