地球規模の温暖化、気候変動の主要因は温暖化ガスの排出と言われており、主な温暖化ガスである二酸化炭素の排出を世界的に抑制していかなければならない。そのため、各国は様々な政策実施を迫られている。日本も、2050年の「カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」を宣言している。
包装材料は内容物を保護し、安全に使用者 (消費者) の手に届けるという使命がある。しかし、一旦内容物が使用されると、包装材料はゴミとなってしまう宿命にある。包装材料廃棄物のリサイクルを促進することで、カーボンニュートラルに寄与しなければならない。EUでは、PPWR (Packaging and Packaging Waste Regulation) が2月に発効し、2026年8月12日から適用される。包装廃棄物の削減目標、包装の素材ごとにリサイクル目標値等が設定され、プラスチックについては一定以上のリサイクル可能性が要求され、2030年からのリサイクル材使用率が定められた。剛性を有するボトルや容器はリサイクルが容易と思えるが、異なるフィルムを積層して物理的強度、包装適性、利便性及びバリア性を付与する軟包装 (フレキシブルパッケージング) のリサイクルは困難である。
軟包装をリサイクル可能とするために、同一素材のフィルムを積層するモノマテリアル化が提唱されている。モノマテリアル化するとき、アルミ箔を使用しない構成において、バリア性の付与が課題である。軟包装を紙化するという方法もあるが、バリア性の付与はプラスチックフィルムよりも困難である。バリア性付与の有力な手段は、蒸着、バリア材のコーティング、エチレンービニルアルコール共重合体 (EVOH) の多層化等である。
PPWR、モノマテリアル化、バリア性付与手段の内容、実例及びリサイクルの開発動向、加えてこれらに関連する特許について説明する。
- 包装廃棄物に関する法令化動向
- EUのPPWR
- PPWRの概要
- リサイクル可能化
- リサイクル可能化の適用除外
- プラスチックのリサイクル材使用率及び適用除外
- バイオプラスチックについて
- 再使用について
- ラベル標記による情報提供
- 拡大生産者責任 (EPR)
- 包装廃棄物削減目標
- 包装廃棄物リサイクル目標
- EUプラスチック包装廃棄物リサイクル率
- 英国のEPR
- 米国の動向
- 軟包装におけるリサイクル可能化
- CEFLEX
- RecyClass
- APR
- 軟包装におけるバリアの必要性
- 軟包装の構成とバリア
- 求められるバリア
- モノマテリアル化とバリア
- リサイクルに適用するバリア材
- バリア付与手法
- 最近のモノマテリアル化例
- 軟包装のモノマテリアル化におけるバリア付与
- 透明蒸着
- EVOH
- バリアコート
- モノマテリアル化関連特許
- 層構成
- 延伸フィルム
- 蒸着
- バリアコート
- プラスチック製容器包装のリサイクル
- リサイクルの定義
- リサイクル材の食品包装への適用
- FDA
- EFSA (European Food Safety Authority)
- 軟包装リサイクルの開発動向
- メカニカルリサイクル
- ケミカルリサイクル
- 油化
- ガス化
- 解重合
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