近年、製造業の企業には、環境規制や人権保護、経済安全保障といったグローバルな課題への対応に加え、サプライチェーン全体の最適化、さらには製品ライフサイクル全体を通じた価値向上が求められている。こうした状況を打破するには、企業間のデータ連携が不可欠であり、業界を越えたデータ共有が競争力の源泉としてますます重要になってきている。
本講演では、データ連携に関する国内外の最新動向を踏まえつつ、データ連携がもたらす競争力や価値創出とは何か、その実現に向けて企業はどのような取り組みが必要かについて、日本企業に置かれている状況を踏まえ解説する。
- 加速する産業データ連携
- データ連携はもはや前提に – 産業構造に影響を与える潮流
- 企業間データ連携を要する規制の影響
- ESPR (エコデザイン規則)
- CBAM (炭素国境調整措置)
- CRA (欧州サイバーレジリエンス法) など)
- Catena-XをはじめとするManufacturing-X傘下のデータスペースによる国際連携の加速
- 官民一体のプロジェクトの活発化、データ連携のための技術的検討の深化
- 規制対応から価値創出へ
- 規制対応のその先へ – 競争力強化とビジネスモデル革新
- データ連携による競争力強化の動向
- ユースケースから見える製造業の将来像と現在の到達点
- 新たな価値とは?価値創出のためのビジネスモデル
- 企業に問われる次の一手
- データとともに変わる製造業 – 企業はいかに進むべきか
- データ連携を前提とした企業の在り方
- 日本企業の現状と課題の整理
- データ連携・利活用に向けた推進アプローチ
- 質疑応答/名刺交換