サステナブル化に向けた繊維産業の次世代技術

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本セミナーでは、水を使わない超臨界流体染色技術、リサイクルにも期待の超臨界流体脱色技術、染料を使わない次世代染色技術、省エネに貢献する次世代断熱繊維技術など、持続可能性と機能性の両立をめざす革新的技術について解説いたします。

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プログラム

繊維の加工は水を媒体に染料や機能性物質を吸尽させ、多量の水資源を消費し大量の廃液を排出してている。この解決のため、染色媒体を水から超臨界二酸化炭素に置き換えた無水染色を研究してきた。その原理および、実用化に向けた展開と共に、超臨界流体技術により創出される超軽量・断熱性のエアロゲル繊維について紹介する。エアロゲルの応用のより熱損失によるエネルギー消費の低減が期待されており、被服材料として宇宙など極限環境での人間の活動を支える材料となる。衣服は染料により美しさを付与されるが、その追求が限界に達しつつあり、染料使用による環境負荷も取りざたされている。染料を使用せず、新な美しさをもたらす構造色による繊維材料の着色についても紹介する。

  1. 染色整理業の環境負荷
    1. 染色整理業による水資源の消費・廃水汚染・エネルギー消費
    2. 繊維製品製造に係る工程ごとのエネルギー消費
    3. 繊維製品のマテリアルフロー:日本への製品の導入から廃棄まで
  2. “水を使わない” 次世代染色・機能加工 「超臨界流体染色・加工」
    1. 超臨界二酸化炭素の特性と超臨界流体染色の特徴
    2. ポリエステル繊維の超臨界流体染色とその染色機構
    3. ポリエステル繊維の他の繊維の超臨界流体染色
      • ポリプロピレン
      • 綿
      • ナイロン
    4. 超臨界流体染色の世界での社会実装の状況
    5. 超臨界流体染色の日本での社会実装の取り組み
    6. 染色の逆プロセスとなる超臨界流体脱色の原理と特徴
    7. 超臨界流体脱色による繊維材料の資源循環への貢献
  3. “次世代断熱繊維” 超軽量・超低熱伝導 「エアロゲル繊維」
    1. 高空隙率なナノ多孔体であるエアロゲルの特徴
    2. アラミドエアロゲルの特性とその構造形成方法
    3. アラミドエアロゲルの改質・機能化
    4. アラミドエアロゲル繊維の創出とその特徴
  4. “染料を使わない” 次世代染色 「構造色の繊維材料への応用」
    1. 構造発色の特徴と発色原理
    2. クジャクの羽の模倣:コロイド結晶を利用した構造発色繊維
    3. タマムシの翅の模倣:コレステリック液晶を形成するセルロース誘導体を用いた構造発色繊維
    4. 空の青さを閉じ込める:エアロゲル繊維の微細構造による光散乱構造発色繊維

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