近年、多くの物質・材料分野で第一原理計算が適用されるようになってきた。しかし、実際に第一原理計算を行うに際しては、計算理論の理解だけでなく、具体的な計算手順や適切な計算条件の選択などの実践的な知識も必要である。 また、第一原理計算は非経験的に材料の電子構造の情報を与えてくれるが、実際の材料の問題に適用するためには、その情報だけでは十分でないことも多い。本講演では、第一原理計算を行うにあたり必要な実践的なポイントと、様々な材料科学・材料工学に対する適用方法について解説する。