インバーター、モーター、減速ギヤを一体化したe-Axleは、EVやHEVの駆動系として主流となりつつあるが、その構造・設計はバリエーションが多く、潤滑油に求められる性能・特性も構造・設計による影響を受ける。特に、それぞれの構成要素が異なるパターンで発熱するため、その冷却には細心の注意が必要である。
近年のe-Axleは、モーターと減速ギヤをe-Axleフルード (EPTF) と呼ばれる潤滑油で同時に冷却・潤滑する方式が普及しつつあり、潤滑油には、冷却能力を始めとして、潤滑性、電気絶縁性などの多機能性が求められるだけでなく、様々な材料に対する適合性も求められる傾向にある。
本講では、将来に向けてインバーターや電池の冷却を潤滑油が担当する場合の問題点などについても解説する。
- はじめに
- 自動車の脱炭素規制の動向
- 自動車メーカーのEV戦略
- 世界のEV販売台数
- EVを巡る主な政策と自動車メーカーの最近の動き
- 自動車のパワートレインとその変遷
- e-Axleとは?
- e-Axleの構造例/適用例
- e-Axleの種類
- e-Axleの構成要素とそのバリエーション
- e-Axleの構成要素とフルードの役割
- e-Axleの構造例
- 市販EVの使用潤滑油
- 既販e-Axleの仕様比較
- e-Axleサプライヤにおける開発の方向性
- e-Axle用フルード (EPTF) の要求特性
- 自動車用駆動系メカニズムに採用されている機械要素
- 従来の駆動系との違い
- EPTFが受ける過酷度
- 低電費
- 高速対応
- 油膜保持
- 低騒音
- 電気特性
- 材料適合性
- 耐久性
- 低粘度化と処方最適化の事例 (文献検索)
- EPTFの構成基剤
- 駆動系オイルの構成要素とその働き
- 潤滑油に用いられる基油とその用途
- EPTFに用いられる基油とその物性
- 冷却性へのフルード粘度/基油分子構造の影響
- 基油のタイプと熱伝導率・比熱の関係
- 駆動系潤滑油に用いられる添加剤
- 粘度指数向上剤の分子量が油膜厚さに及ぼす影響
- 油膜形成型ポリマーのEHL油膜向上効果について
- 粘度指数向上剤のタイプが疲労寿命に及ぼす影響
- 硫黄系添加剤の影響
- 基油タイプの影響について
- EPTFの3つのトレードオフ
- 潤滑油によるEVの冷却技術
- EVの発熱要素とフルードへの要求
- 電気自動車の発熱箇所と冷却回路
- EVのバッテリー冷却システム例
- 高速走行⇔急速充電の繰返しにおける電池温度推移
- 間接水冷と浸漬冷却による電池温度の差異
- モーターの冷却方法
- 浸漬油冷と間接水冷によるモーター温度の差異
- フルードの冷却性評価法
- フルード基剤の分子構造が冷却性能に及ぼす影響
- フルードの物性と冷却性について
- 各種物質の代表物性と熱伝達率
- 潜熱を利用した冷却
- EPTFの将来展望
- 自動車用潤滑油の変化予測
- e-Axleの将来展望
- e-Axle用フルード (EPTF) のための性能評価技術
- 基剤タイプの影響を克服するHybrid処方について
- EPTFの将来展望
- まとめ
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