xEV車載機器におけるTIMの最新動向

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本セミナーでは、車載機器の熱設計について基礎から解説し、放熱材料の扱い方、シミュレーションのモデル化、熱流体解析の精度を高める要点を詳解いたします。

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xEV車載機器の熱マネジメントにおいて重要性がより高まっているTIM (Thermal Interface Material / サーマルインターフェースマテリアル) について、要求特性、採用動向、材料設計・配合技術まで最新動向を紹介いたします

第1部 車載機器におけるTIMへの要求特性と採用動向

(10:30〜12:00)

 xEVの普及や自動運転により車載機器の高性能化、小型軽量化が進んでいます。車載機器は発熱量に応じて自然空冷、強制空冷、水冷が採用されますが、いずれも密閉構造を採るため熱源から冷媒までの熱伝導による熱拡散が重要になります。特に固体間の界面接触熱抵抗によって発生する温度上昇は機器の信頼性に影響します。ここでは車載機器で使用されるTIMの要求特性とトレンドについて解説します。

  1. 機器放熱に利用される伝熱メカニズムとパラメータ
    1. 熱伝導 (伝熱面積、厚み、熱伝導率) 、接触熱抵抗、等価熱伝導率
    2. 対流
      • 表面積
      • 風速
      • 熱源の大きさ
    3. 熱放射
      • 伝熱面積
      • 放射率
      • 吸収率
  2. 車載機器の放熱経路
    1. 密閉ファンレス機器
      • ECU
      • カメラ
    2. 密閉強制空冷機器
      • コンバータ
      • インバータ
    3. 強制空冷通風機器
      • ナビ
    4. 水冷機器
      • インバータ
      • バッテリー
  3. TIMの種類と特長
    • 主要求特性とサブ特性
    • さまざまなTIMの特徴と用途
  4. インバータの放熱
    1. 機能と要件
      • 絶縁耐圧
      • 熱伝導率
      • 機械強度
      • 高熱伝導性
      • 耐熱性
    2. 直冷式、グリースレス、両面冷却グリース
    3. セラミック板の樹脂化
  5. ECU/カメラ/ADAS
    • 柔軟性
    • 製造性
    • コスト
    • 高熱伝導性
  6. バッテリー
    • 追従性
    • 供給性
    • 自動化
    • 熱伝導率
    • 難燃性

第2部 放熱ギャップフィラーの特徴・性能とxEVへの採用事例

(13:00〜14:10)

 自動車産業は今、世界的に100年に一度の変革期を迎えており、次世代エネルギー車 (EV) が注目を浴びている。熱マネジメント材料についてもEV向けに必要な機能性材料として活況を呈している。本講演では代表的な熱マネジメント材料である放熱ギャップフィラーおよび熱伝導性接着剤の特性とEVにおける適用事例を紹介する。

  1. 次世代エネルギー車用部品の熱対策
    1. 自動車産業におけるトレンド
    2. 次世代エネルギー車用部品の熱マネジメント課題
  2. 放熱ギャップフィラーの紹介
    1. TIM (Thermal Interface Material) の機能と役割
    2. TIMの種類と各機能
    3. 放熱ギャップフィラーの性能
      1. 放熱ギャップフィラーの特徴および利点
      2. シート材料との比較
      3. 一液材料との比較
  3. 放熱ギャップフィラーの採用実績
    1. EVバッテリーでの採用実績
    2. パワーエレクトロニクス部品での採用実績
  4. 熱伝導性接着剤の採用実績
    1. パワーエレクトロニクス部品での採用実績
    2. CTP (Cell to Pack) への応用

第3部 TIMにおける熱伝導性フィラーの選定と窒化ホウ素フィラーの配向制御技術

(14:20〜15:30)

 TIMの設計開発における基本技術及びTIMの主要材料である熱伝導性フィラーの特徴について解説する。また、TIMの車載への適用事例と、車載機器に対するニーズの一つである低比重化TIMの開発事例を紹介する。

  1. TIMの概要
  2. TIMの利用分野
  3. TIMの基本技術
  4. 熱伝導性フィラー
  5. 熱伝導性フィラーの表面処理技術
  6. TIMの熱物性測定方法
  7. TIMの自動車への適用事例
  8. シリコーン系TIM製品の紹介
  9. 六方晶窒化ホウ素を用いたシリコーン系TIMの開発事例

第4部 ウレタン系放熱ギャップフィラーの材料構成と特徴

(15:40〜16:50)

 近年、電子機器の高性能化、小型化による高密度実装化が進み、多くの部品やユニットにおいて熱対策が重要な課題となっている。熱対策には、熱伝導、対流、熱放射の手段がある。TIM (Thermal Interface Material) には、電子部品から発生する熱の排熱のために、高熱伝導化が求められている。熱伝導材料は、信頼性や界面熱抵抗の観点から、シリコーン系が主流となっている。しかし、シリコーン系にもいくつかの課題があるため、ウレタン系TIMの選択肢を示すとともに、配合技術と材料評価の基礎について解説する。

  1. 放熱材料の種類と市場及び用途
    1. 伝熱メカニズムと種類
    2. 市場と用途
  2. ウレタン系TIMの材料構成と構造
    1. ポリオール
    2. 鎖延長剤
    3. イソシアネート
    4. 触媒
    5. 添加剤
    6. 熱伝導フィラー
    7. 構造
  3. ウレタン系TIMの特長と評価
    1. 特長
    2. 熱抵抗と熱伝導率
    3. 振動吸収性
  4. ウレタン系TIMの課題
    1. 耐久性/信頼性
    2. 量産設備への適合性
  5. ウレタン系TIMの性能
    1. プロトタイプ品の性質
    2. 耐久性
    3. ブリードアウト
  6. 更なる高熱伝導化
    1. フィラーの最密充填
    2. 特性
  7. まとめ

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