技術者の文章は、技術内容を早く間違いなく伝えるためにある。そして、文章を作ることは、考えをまとめるだけでなく、思索によってさらに考えを深めることである。すなわち技術者にとって極めて重要な知的生産作業である。
本セミナーでは、基本的な文章作成の考え方から技術者として必要な文書の作成方法まで、実例を挙げながら説明する。顧客向け、製作者向け、社内向け、そして業界向けの文書作成と添削指導を行ってきた経験に基づき、また、2022年に建議された「公用文作成の考え方」の趣旨を織り込んで分かりやすく解説する。
本講では、まず、文章書きの基本的なスキルを述べる。その上で、打合せ議事録、トラブル報告書、実験報告書、各種の提案書、謝罪文など、仕事で用いられる内部文書に加え、論文、投稿記事、取り扱い説明書、納入仕様書、購入仕様書など外部に提出する技術資料を念頭に置いて文章の書き方を示す。ChatGPTなどの生成AIを利用した文書作成も解説する。受講生には、多くの添削事例を提示しながら、より良い文章を書く方法を考えていただく。また、理解を深めるために文章作成および間違い探しの演習を織り込む。テキストは例文と豊富な資料付きの読みやすい書籍で、おさらいと実務時の教科書として役立つ。
- 文書作成の心構え
- 技術文書は文学と異なる
- 気ままに書いたものは冗長である
- 読み手を特定してイメージする
- 読み手の気持ちを考える
- 読み手に信頼感を与える
- 変化する日本語の作法に対応する
- 技術文章の基本
- 基礎的事項
- 推論のよりどころ
- 文書の構造
- 論述の進め方と順序
- 結論の示し方
- 気の利いたひねり
- 文の作成
- 文作成の基本
- 文法上の誤り
- 他の方法による表現
- ものごとの並べ方
- 用語を解説する方法
- 用字用語の使い方
- 使う言葉の選び方
- 顧客との関係に伴う用語
- 時の表現の難しさ
- 使える文字
- 送り仮名と仮名書き
- 単位の使い方と表記法
- 格助詞「の」の意味と使い方
- ローマ字の表し方と入力方法
- 文章作成の手順
- 実際の文章作成の流れ
- 著述の流れ
- 文書に必要な項目
- 句点・読点の打ち方
- 文章の修正
- 最後の文チェック
- 技術文書作成の実践
- 技術関連の文書
- 打合せ議事録
- 取扱説明書、操作基準書
- 実験報告書・論文
- 調査報告書
- 稟議書 (起案書、立案書)
- 新規事業提案書
- 改善等提案書
- 公的補助金申請書
- トラブル報告書
- 特許申請関連書類
- 納入 (見積・受注) 仕様書
- 購入 (引合・発注) 仕様書
- 機器仕様リスト
- 各種設計図の補足書
- 出張報告書
- ChatGPTなど生成AIの文書作成への利用
- 文書作成におけるChatGPT利用の特徴
- 文書作成のための基本機能
- 文書の作成手順
- 文献調査のための要約
- 想定問答と感想の提示
- 翻訳機能の利用
- 文書作成での問題点
- 技術文以外への生成AIの効果的な利用
- 文章作成の勉強法
受講特典: 付録資料 (抜粋)
受講後にも辞書のように参照できる便利な用字用語例/文書作成例を多数掲載。(当日の解説はございません)
- 文のつながりを示す接続語句
- 技術系の用語・漢字
- 公用文における漢字使用
- 読点 (、) の打ち方
- 技術関連稟議書2例
- 採用された公的資金申請書例
- 平仮名書きと漢字書き
- 原稿の提出直前チェックリスト
- 文書作成に関する公的な資料
- 敬語の使い方
- 文書の内容を充実させる方法 ほか
複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 38,200円(税別) / 42,020円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 請求書は、代表者にご送付いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
- 他の割引は併用できません。
- サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。
アカデミー割引
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
- 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
- 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
- お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
ライブ配信セミナーについて
- 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
- お申し込み前に、 Zoomのシステム要件 と テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
- 開催日前に、接続先URL、ミーティングID、パスワードを別途ご連絡いたします。
- セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
- セミナー資料は郵送にて前日までにお送りいたします。
- 開催まで4営業日を過ぎたお申込みの場合、セミナー資料の到着が、開講日に間に合わない可能性がありますこと、ご了承下さい。
ライブ配信の画面上でスライド資料は表示されますので、セミナー視聴には差し支えございません。
印刷物は後日お手元に届くことになります。
- ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
- タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
- ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
- 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
- Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。