現代は扇動的な情報や偽情報、巧妙な詐欺が氾濫する不透明な時代です。このような環境を生き抜くには、物事を的確に見極め、自分の考えを論理的に伝える力が欠かせません。本研修「ロジカルシンキング研修」では、混乱の時代を乗り越えるための思考力とコミュニケーション力を磨きます。
人を説得するためには、自らの意見に明確な筋道と根拠を示すことが重要です。そのための第一歩として、情報や状況を正しく整理・理解するスキルを養う必要があります。また、新たなアイデアを発想し、それらを効果的に分類・整理する力も基盤として大切です。
本研修では、これらの基礎力を鍛え、得られた情報やアイデアに筋道と確かな根拠を与えることで、ビジネスにおける強力な武器となる論理的思考力を育成します。さらに、情報過多の時代において本当に必要な情報を選び抜くには、分析のためのツールとそれを使いこなす技術が求められます。本研修では、実践的な演習を通じて次のような手法を習得していただきます。
- 序・オリエンテーション
- 講師の自己紹介、研修のねらい・進め方などの講義を実施する。講師と受講生との基本的なリレーションを形成するとともに、研修へ動機づける。また、自律行動を高める方法を理解する。
- マトリクスで情報の取捨選択をする
- 複数の情報を比較対照する場合は、その目的を意識して、表組みの縦・横の項目を優先順位に配慮して設定する。普段よく使う表組みの項目だてのしかた、並べかたを学び、情報を正しく配置する方法を知る。
- 同種、同レベルで揃える (本当に並列するのか、階層で考える。左右のセルと見比べる)
- 順番を考慮する (重要度:大事な順、手順:時系列)
- 演習: 表の項目の並べ方、言葉の選び方、情報の漏れを探す
- 演習: 最善方法の選択 (欠けている情報を発見する)
- 進め方: 個人研究
- コメント例
- モレを見つけて埋める作業自体は簡単。肝心なのは、縦軸と横軸の項目設定である
- 縦軸と横軸は、伝える目的を考えて設定する。また、項目は抽象度・レベルを揃える
- 項目の順位付けにも配慮する。まずは手順や因果関係など一定の順に説明しなければならない項目か、互いに関係がなく入れ替え可能な項目かを判断する
- 一定の順に説明しなければならない項目は縦軸に、入れ替え可能な項目は横軸に入れると比較対照がしやすい
- 一定の順に説明しなければならない項目はその順に整理する。互いに関係がなく入れ替え可能な項目は、重要な順などで優先順位をつける。
- ブレインストーミング法とKJ法でアイデアの発想と整理をする
- ブレインストーミング法とKJ法を連動させて学習することで、効果的に意見を引き出したり、問題を整理したりする思考力を向上させる。
- 内容:ブレインストーミング法
- 講義: ブレインストーミング法の目的とルール
- 演習: テーマ例「会議成功のポイント」「私がやる気になったとき」
進め方
- 個人研究:ポストイットに各自書き出し
(次のKJ法で同資料を活用)
- 内容:KJ法
- 講義: KJ法の目的と4つのステップ
- 進め方
- グループワーク (ブレスト+KJフォーマット用紙にまとめる)
- 全体発表 (数グループ)
- コメント例
- この方法は、会議での意見出しや、解決策を検討する際に極めて有効である。
- ブレスト+KJ法で問題を効果的に発見し、ポイントを整理して欲しい。
- ブレインストーミング法では、「3セズ (批判せず、質問せず、くどくど説明せず) 」「便乗」「質より量」で意見・アイデアを出し尽くす。
- KJ法では、似通ったものをグループにして見出しをつける。ただし、一匹狼は無理にグループに入れない。
- 項目の順位付けにも配慮する。手順や因果関係など一定の順に説明しなければならない項目か、互いに関係がなく入れ替え可能な項目かを判断する。
- リンクマップで、問題・課題の流れや全体像をつかむ
- 筋道を追って説明する場合は、前半で前述した既知の情報 (キーワード) を引き継ぎ、後半で未知の情報を付加して拡げる。このスキルで政策や課題の全体像と連鎖性を把握する。
- 話の筋道や全体像を理解する
- 分析や議論を深め、また反論にも備える
- 短時間でも、聞き手の記憶に残るように説明する
- 演習: 「リンクマップの作成・発表」
- テーマ例:歩きスマホの禁止等
- 進め方
- 個人研究 (リンクマップの作成)
- 全体発表 (数名のリンクマップを全体発表)
- コメント例
- ネットで情報収集する前に、自分の頭の中にある情報だけで考えてみる。調べるではなく、考える癖をつける。
- 様々な視点で考えてみる。例えば、自分の視点では分からない影響もありうるし、高齢者・幼児にとって特に重要なメリット・デメリットもある。
- いったん分岐した筋道がまた一つに収束するなど、さまざまに関係していることを意識する。
- 「風がふけば桶屋が儲かる」にならないように、「どうして?なぜ?」という疑問で論理の飛躍を見つける。
- 筋道を追って説明する場合は、前半で前述した既知の情報 (キーワード) を引き継ぎ、後半で未知の情報を付加して拡げる。
- 三角ロジックで主張に根拠を添える
- 論理的に説明する場合は、最初に主張 (結論) を明確に示した上で、根拠 (データと理由づけ) を添える。このスキルで、自分の意見の訴求力、上司や住民の意見の理解力を強化するとともに、価値観の多様性など理解の幅を広げる。
- 講義: 「三角ロジックを学ぶ」
- 演習: 「足りない要素を分析して補う」
- 進め方
- コメント例
- 上司や市民へ自分の意見とその根拠を明示的に伝える手法を学ぶ。
- 理由付けは、普段聞き手が埋めていることが多いので、特に言葉にしにくい。
- 理由付けは、話し手によって様々な情報・アイデア・価値観がありうる。多様なとらえ方を試みる。
- 根拠は事実 (データ) と意見 (理由付け) とを分けて考える。
- 三角ロジックは議論の最小単位。実際の議論は、三角ロジックの連続で構成されることが多い。
- 相手の意見、自分の意見を三角ロジックに当てはめて、連続した説明になっているかを確認する。正解を探すのではない。1つではなく、複数ある。
- 自分が補った情報は、その場所 (主張・データ・理由づけ+階層) と内容を言葉に出して、相手に確認をする。試行錯誤と質問により理解を深める。
- まとめと振り返り
- 講義: テキストを最初のページから見直して復習
- 演習: 「研修で学んだポイントと今後どのような場面で活かすのか」
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