本セミナーでは、電気自動車、燃料電池自動車、天然ガス自動車など次世代自動車の世界的な市場動向や各国の関連政策動向と車載用途も増え、更なる供給の逼迫が予想されるリチウムイオン電池原料 (リチウム、コバルト) の開発状況、価格動向について解説いたします。
日時
- 2025年8月27日 13時00分〜 2025年8月27日 16時30分
プログラム
トランプ政権の誕生により、脱炭素への逆風が部分的に吹いているものの、長期的には燃焼しても炭酸ガスを排出しないアンモニア、水素の利用促進への流れは変わらない。2025年4月13日に開幕した大阪・関西万博においても、水素燃料電池船が運航され、世界に水素社会が発信されている。トヨタ自動車も、ダイムラー、日野、三菱ふそうと提携して、燃料電池トラックの販売を本格化する。 日本は、2024年11月から、アンモニア、水素と既存の化石燃料との価格差を補填する申請受付を開始し、アンモニア、水素の本格的な普及を目指す。岩谷産業が水素燃料電池船を完成し、川崎重工業は航空機向け水素ジェット・エンジンの燃焼試験に成功している。水素のキャリアとして燃焼しても炭酸ガスを排出しないアンモニアについても、JERAは石炭火力発電のアンモニア混焼実証試験に成功し、日本郵船はアンモニア燃料のタグ・ボートを完成させている。2024年の年末には、450社が参加する水素産業育成のためのファンドが動き出し、ウクライナ危機、パレスチナ危機による国際エネルギー情勢の混迷のもと、エネルギー安全保障と脱炭素、エネルギー自給率の向上の観点から、燃焼しても炭酸ガスを排出せず、再生可能エネルギーによる電力を利用した国産エネルギーとなるアンモニア、水素の重要性が増している。脱炭素の切り札といえるアンモニア社会、水素社会は、2030年に向けた現実の技術として着々と動き始めている。 日本は、世界に先駆けて2017年に策定してから6年ぶりの2023年6月6日に水素基本戦略を改訂した。脱炭素の切り札といえる水素の供給を増やし、生産コストの低減による一層の普及を目指すこととした。具体的には、(1)2040年の水素供給量を現在の6倍の1,200万トンとし、(2)水を電気分解して水素をつくりだす水電解装置と触媒等の素材への投資を行い、(3)今後15年間に官民合わせて15兆円の投資を行い、(4)割高な水素普及のために、天然ガスをはじめとした他のエネルギーとの価格差を支援する。エネルギー安全保障、エネルギー自給率の向上、化石燃料依存からの脱却、経済成長の同時達成の観点から、燃焼しても炭酸ガスを排出しない、アンモニア、水素社会の実装を目指す。しかし、日本が先頭を走っていた水素社会の実現については、ウクライナ危機を経て、欧州諸国、米国、中国、韓国等が、相次いで強力な水素戦略を打ち出し、日本を猛追している。EU (欧州連合) は、2022年9月に、域内生産と輸入により、2030年までに年間2,000万トンのグリーン水素を調達すると表明している。ドイツは水素の固定価格買取制度を創設し、水素取引市場を開設する。英国は他のエネルギーの市場価格との差を補填する。中国は、水素関連の特許数で、日本を抜いた。日本も、2050年のカーボンニュートラルの実現、2030年度の温室効果ガス排出量46%削減には、2030年の1年間に17兆円、今後の10年間に官民合わせて150兆円に達する投資が必要となると試算している。水素、アンモニアについては、政府による支援がなければ導入拡大は見込めないとして、積極的な支援の必要性を打ち出している。2030年の水素供給コストを、現時点の1立方メートル当たり100円から30円に、アンモニアを20円から10円台後半に引き下げる目標を設定する。 日本のみならず、欧米先進国も、エネルギー安全保障、脱炭素と経済成長の両立を目指し、水素、アンモニア社会への動きを加速している。一度は電気自動車に敗北したかにみえた、燃料電池が見直されるようになっており、水素・燃料電池戦略協議会が、ロード・マップを策定し、定置型燃料電池、燃料電池車の普及、水素供給システムの確立、水素発電、水素還元製鉄等の目標を掲げている。日本では、世界でいち早く量産化された家庭用燃料電池 (エネファーム) は、2023年11月には累計販売台数が50万台を突破し、2030年までに530万台に拡大するという意欲的な目標が出されている。米国、欧州をはじめとして電気自動車 (EV) 販売が減速するなか、燃料電池車は、水以外の汚染物質を一切出さない。日本が世界に先駆けて、安価な燃料電池車の普及を計画し、日本国内においては、2030年に80万台、2040年に300万台〜600万台、航続距離1,000キロメートルという具体的な目標を設定している。世界の水素ステーションは3,100ヵ所に達すると見込まれる。今後2030年に向けて、燃料電池を利用した輸送用機械を世界合計1,000万台とする目標を掲げ、燃料電池による次世代自動車用燃料として、水素、天然ガス、低品位炭の利用が大幅に増加することが見込まれる。日本は、2030年には日本国内の水素市場は1兆円、2050年には、水素ステーション、燃料電池車、水素発電所をはじめとした水素インフラストラクチャー市場は、日本で8兆円、世界で160兆円、関連市場も含めると280兆円規模という大きなビジネス・チャンスが期待されている。それと同時に、アンモニアも、脱炭素エネルギーの切り札として、注目されている。エネルギー基本計画において、2030年度の電源構成の1%に、炭酸ガスを排出しないアンモニアと水素を利用することを明記した。アンモニアは、水素とともに、石炭火力発電、天然ガス火力発電の燃料に混ぜて、炭酸ガス排出削減を実現し、船舶燃料としての利用も考えられ、化学製品生産の有力なエネルギーとなることが期待されている。2050年には、世界の水素需要は年間6億トンを超えることが見込まれている。 家庭用燃料電池、燃料電池車、燃料電池トラック、燃料電池バス、水素ステーション、水素発電、水素エンジン、水素還元製鉄、アンモニア船舶をはじめとした水素とアンモニアを取り巻く最新動向と、欧米諸国、中国の猛追に負けない、トランプ政権の逆風のもとにおける、アンモニア・水素社会の2030年に向けての最適な日本企業の事業戦略を、資源エネルギーの第一人者が分かりやすく解説する。
- ウクライナ危機とトランプ政権におけるアンモニアと水素
- 2025年の動き
- 日本における水素基本戦略の改訂と新たな水素社会
- 生産コストの低減
- 世界における意欲的な水素戦略の最新動向
- 米国、中国、EUの支援策
- 新たなエネルギー基本計画におけるアンモニアと水素の位置づけ
- 世界における燃料電池車への政策動向の今後
- EUと中国の戦略
- 日本における燃料電池車への政策の今後
- トヨタの燃料電池車戦略
- 燃料電池車のメリットとデメリット
- 電気自動車と比較したトラックの強み
- 世界最先端の日本における燃料電池車開発の最新動向と今後
- トヨタの提携
- 日本と世界における定置型燃料電池の可能性と市場規模
- 市場拡大の可能性
- 燃料電池の新たな可能性
- フォークリフト
- トラック
- バス
- 鉄道
- 船舶
- 水素ステーションの普及の可能性と市場規模
- 普及支援策と各社の動向
- 水素エネルギー開発の現状と水素エネルギーの課題
- 輸送と貯蔵の手段
- 水素価格の動向と水素エネルギーの経済性の今後
- 水電解装置と政府支援
- 水素社会のインフラストラクチャー整備を取り巻く市場規模
- 補助金政策
- 水素に加えたアンモニアの脱炭素エネルギーとしてのメリット
- アンモニアを燃料とした発電の可能性
- 石炭火力発電の混焼への動き
- グリーンアンモニア、グリーン水素の安価な生産への総合商社の動き
- 水素発電、水素還元製鉄等の今後の可能性
- 2050年へのロード・マップ
- 水素社会構築に向けて日本企業がとるべき今後のチャンスとトランプ政権
- 質疑応答
受講料
- 1名様: 42,700円(税別) / 46,970円(税込)
- 複数名: 22,500円(税別) / 24,750円(税込)
会場受講の複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 42,700円(税別) / 46,970円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 請求書は、代表者にご送付いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。 - 他の割引は併用できません。
- サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。
オンライン受講割引
- オンライン受講の場合、1名様 34,400円(税別) / 37,840円(税込) で受講いただだけます。
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,400円(税別) / 37,840円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
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アカデミー割引
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
- 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
- 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
- お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
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