抗バイオフィルム剤の新しい製品開発とその評価

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本セミナーでは、抗バイオフィルム評価試験方法 (ISO 4768) について取り上げ、抗バイオフィルム評価試験の方法の基礎から、試験の詳細・留意点を解説いたします。

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プログラム

第1部 硬質表面上における各種材料の抗バイオフィルム試験の実施手順と評価

(2025年7月30日 13:00〜14:00)

 バイオフィルムとは微生物が固体表面で増殖し、細胞外重合物質 (EPS) を産生することで形成される生物膜で、水まわりで発生する“ぬめり“の原因となっています。  本講演では硬質表面上におけるバイオフィルムの抑制を目的とした加工製品の評価方法であるISO 4768:2023について、試験方法の詳細・留意点をご説明するとともに、抗菌製品技術協議会 (SIAA) による認証制度についてご紹介いたします。

  1. バイオフィルムについて
  2. 抗バイオフィルム評価試験方法 (ISO 4768)
    1. 試験法の流れ
    2. 試験実施上の留意点
  3. 抗菌製品技術協議会 (SIAA) における認証基準
    1. SIAAの活動
    2. SIAAマークについて
    3. 抗バイオフィルム加工製品の性能基準

第2部 フェノール系抗菌剤のバイオフィルム形成阻害効果

(2025年7月30日 14:15〜15:00)

 バイオフィルム (BF) は、我々の生活空間の様々な場所、例えば浴室内の洗面器の底,洗面台や台所等の流し口などにできるヌメリ、歯周病の原因となる歯垢 (プラーク) などに見られ、これらは時として人の健康に害を及ぼすことがある。  本セミナーでは、抗菌剤イソプロピルメチルフェノール (IPMP) のBF形成阻害効果について、虫歯原因菌であるミュータンス菌を対象事例として取り上げ、IPMPのBF形成阻害効果とその推定メカニズムについてご報告する。

第3部 材料表面の化学・物理的性質がバイオフィルム形成に与える影響

(2025年7月30日 15:10〜16:10)

 バイオフィルムは、微生物とそれらが分泌するEPS (Extracellular Polymeric Substances:細胞外高分子物質) から構成される複合的な構造体です。固体表面への微生物の不可逆的な付着から始まり、高密度な増殖とEPSの産生を経て成熟したバイオフィルムへと発展します。このように、バイオフィルムは多段階の動的プロセスを経て形成され、その各段階において「足場」となる材料表面の化学的・物理的性質が大きく影響します。  本講座では、バイオフィルム形成に関与する環境要因を概観するとともに、バイオフィルムの形成を促進・抑制する材料表面特性について、具体的な研究成果を交えて紹介します。

第4部 微生物の付着・定着を抑制する成分の検索

(2025年7月30日 16:20〜17:20)

 本講座では、様々な口腔バイオフィルムの阻害剤の検索とクオラムセンシングをターゲットとしたバイオフィルム阻害剤の開発について解説する。

  1. 食品成分からのバイオフィルム阻害剤の検索
    1. 茶カテキンによるバイオフィルム阻害
    2. キノコ抽出物によるバイオフィルム阻害
  2. AIの不活化によるバイオフィルムの制御
    • E. corrodensにおけるAI-2の不活化によるバイオフィルムの制御
  3. 細菌が生産するバイオフィルム阻害剤
    1. 植物内生放線菌からのバイオフィルム阻害剤の検索
    2. 南極で分離した細菌からのバイオフィルム阻害剤の検索

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