知財ポートフォリオの構築と知財戦略の策定・遂行の仕方

セミナーに申し込む
オンライン 開催

本セミナーでは、攻めと守りの知財戦略の実践、グローバル競争を勝ち抜く強い知財ポートフォリオの構築について基礎から解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 知財ポートフォリオの構築と事業戦略

(2025年7月28日 10:30〜12:00)

 住宅業界は知的財産の係争が少ない業界ですが、それにもかかわらず、積水ハウスでは知的財産の権利化を重要視しています。このように知的財産の権利化を重用視する理由は、「ライセンス交渉や訴訟で権利をお金に変える」という単純なものではありません。 本講演では、「複数視点の知財ポートフォリの構築」をご説明することで、積水ハウスが考える知的財産の重要性、すなわち、「技術が進歩・多様化し、成長を続ける企業の事業戦略と知的財産がどう関係するのか」を極力具体的に紹介したいと思います。 住宅業界のみならず様々な業界の方のヒントになればと考えております。

  1. 積水ハウスのご紹介
    1. 歴史
    2. 事業内容
  2. 各法域の活用
    1. 特許、意匠、商標と住宅の関係と事業の方向性
    2. 特殊な事例
  3. 住宅技術の変化
    1. 時代の変化と技術の変化
    2. 今後の住宅技術の展望と対策
  4. 住宅の部位、商標
    1. 顧客訴求の事業視点と商標ベースの考え方
    2. 電子図鑑の活用
  5. 建材メーカーとの関係
    1. 自社だけでない知財ポートフォリを構築
    2. 契約での知財活用と事業推進
  6. 海外展開を支えるポートフォリオ
    1. 世界をリードする住宅技術の保護
    2. 他社、業界調査の意義
  7. 権利化率から見る挑戦
    1. 現状の登録率
    2. 反省と今後の方向性
  8. 事業を推進するためのポートフォリオ
    1. ターゲットの明確化
    2. 発明発掘シート
    3. 年度ごとの権利化指針の見直し
  9. まとめ
    1. 事業戦略と特許のポートフォリオの関係
    2. コーポレートガバナンス報告書に示した知財の意義

第2部 事業を強化する知財戦略と知財ポートフォリオ強化

(2025年7月28日 13:00〜14:30)

 企業での知財マネジメント現場にいて痛感するが、すべての事業価値は知財・無形資産を源泉に形成される。しかし、これら知財の存在や作用メカニズムは見えにくいが故に、R&Dや事業部門では、日々創出されるナレッジ・ノウハウも含めて広く知財を捉えた特許だけでない「攻めの知財」が意識されていないことが多い。これに対して企業知財部門は、IPLも活用した知財可視化によるコミュニケーションによって戦略的な知財活用をプロモートしていくことができる。自社の真の強みを把握し、価値変換メカニズムの仮説を立てるマネジメントが戦略的な知財活動に繋がる。こうした考え方と具体的な取組み例についてご紹介する。

  1. 「攻めの知財」への変革
    1. 日本産業化の強み
    2. 知財の創出持続性と知財の可視化活用
    3. 「見る」「解く」「創る」の知財戦略・ポートフォリオ強化
  2. 「見る (1) 」知財可視化によるマネジメント変革
    1. 知財マネジメントの考え方
    2. バリューチェーン全域がスコープ
    3. ブリヂストン知財ミックスコンセプト
  3. 「見る (2) 」IPLの考え方と実例
    1. 基本型になる考え方
    2. 事業貢献での実例
    3. 今後のIPL発展型
  4. 「解く」知財を価値に変換するマネジメント
    1. 価値変換をプロモートする考え方
    2. 事業現場での実例
    3. 価値変換メカニズム仮説
  5. 「創る」R&D/事業部とベクトルを合わせる
    1. イノベーション創出での連携マネジメント
    2. 事業現場からの学び・気づき
    3. 攻めの知財に向けて標準化できるもの

第3部 外国出願における特許網構築の考え方と知財戦略の進め方

(2025年7月28日 14:45〜16:15)

 事業を支える知財戦略の基本はポートフォリオ戦略である。特許ポートフォリオ戦略をグローバルに展開するためには、外国出願のROIを紐解く必要がある。本講義では、「強い交渉力の獲得」を目的軸にして、ポートフォリオ戦略を出願活動のROIと権利活用のROIに分けて論じ、交渉力を最大化する出願国の選定方法を考える。後半ではポートフォリオ構築の基本的方法を、特許クラスターの考え方と特許ステータスマップという新たなフレームワークを用いて学ぶ。

  1. 基本原則
    • 外国出願検討の基本原則
  2. 世界情勢を考える
    1. 外部環境の分析
    2. ロシアvs.ウクライナ問題
    3. トランプ関税が引き起こした戦略シフト
    4. メガトレンドに関わる技術開発のグローバル化
  3. 現状を把握する
    1. 共創か競争か
    2. 製造国と販売国
    3. Exposureと特許バランス
  4. 目標の設定
    1. 外国出願ROIの考え方の整理
    2. 出願のROIと活用のROI
    3. 交渉力を最大化する出願国の選定
  5. 現地代理人
    1. 国内代理人経由と現地ダイレクト
    2. 権利化代理人と訴訟代理人の分離
  6. ポートフォリオ戦略
    1. 権利の有効性の限界と特許のクラスター化
    2. 特許ステータスマップとポートフォリオ設計
    3. 競合の動向を予想する知財戦略ランドスケープ
    4. プロダクトライフサイクルと知財戦略

受講料

複数名同時受講割引について

アカデミック割引

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

ライブ配信セミナーについて