高分子結晶化のメカニズムと評価法

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本セミナーでは、高分子結晶化理論の理解に必要な物理化学の基礎から、結晶化理論、示差走査熱量測定と光学顕微鏡観察による評価法とノウハウ、熱的性質・力学的物性等の高次構造制御の例までを、理解が深まる演習問題を交えて解説いたします。

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プログラム

プラスチック材料の固化現象の根底にある高分子の結晶化のメカニズムを理解することは、科学的見地からだけでなく、成形加工のプロセスを最適化 (製品の特性、プロセスに要する時間、温度条件、etc.) する際の重要な手掛かりとなる。  “高分子の結晶化理論”と言うと、複雑な式が沢山でてきて挑戦する前から放棄してこられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。  本セミナーでは、本題の高分子の結晶化理論に入る前に第1部として、極力少ない数式を用いて、物質一般がどのようにして構造を自発的に形成するのかを直感的かつ物理化学的に理解するための序章を設けました。この説明を聞けば、それに続く第2部の高分子の結晶化理論の各章において、なぜそのような数式で表させるのかという本質を容易に理解することできると思います。高分子の結晶化理論を理解することで、高次構造制御に際して、闇雲にパラメーター走査をすることなく、的を絞ることができ、少ないパラメーター走査で目標に近づくことができると思います。第3部の測定法と高次構造制御の各章においては、融点や結晶化度等の基本的な物性値の測定法や石油由来の代表的な高分子材料であるポリプロピレンやバイオベース高分子のポリヒドロキシブチレートを用いた高次構造の制御例を紹介する。

  1. 第1部: 高分子の結晶化理論を理解するための物理化学の復習
  2. 第2部: 高分子の結晶化理論
    1. 結晶状態と溶融状態のギブズエネルギーの温度依存性
    2. 結晶核の形成と成長
    3. 融点と平衡融点
    4. 結晶核形成と結晶成長の速度
    5. 均一核生成と不均一核生成
    6. 冷却プロセスと構造発生のタイミングの関係
    7. 中間相を経由する結晶化
  3. 第3部: 測定法と高次構造制御
    1. 結晶化および結晶の融解現象の評価法
    2. 結晶と非晶との分率 (結晶化度) の評価法
    3. 球晶の構造とその成長速度の評価法
    4. ポリプロピレンやポリヒドロキシブチレートを用いた高次構造制御の例

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