2022年からのロシアによるウクライナ侵攻では、対抗する西側諸国を中心とした対ロシア経済制裁が行われています。 また、資源エネルギー価格と食料価格の高騰、米国をはじめ各国でのインフレ抑制を目的とした政策金利上昇とそれに伴う為替相場の変動など、世界の景気動向に不確実性がある状況において、各企業は、様々なクライシス対応ができる組織と人材の確保が不可欠となっています。 そのためには「プロジェクトファイナンス案件の管理と債権回収」も忘れてはならない分野です。 いかに精緻に組成されたプロジェクトファイナンス案件でも経済危機・市況変動・政変・非効率経営など様々な理由で問題が発生し、スケジュールの大幅な遅れや事業採算悪化等による債務返済不履行や無配となる可能性があります。 特に開発途上国におけるプロジェクトファイナンス案件はこの様なリスクに常に晒されており、参画する企業は不測の事態に遅滞なく適切に対応することがリスク管理上よりも求められています。 講師はクロスボーダーのプロジェクトファイナンスと債権回収のエキスパートである、小林 文彦 氏が務めます。小林氏は大手総合商社で途上国向け輸出金融やPPPを含むプロジェクトファイナンスを数多く手がけ、10年間のニューヨーク駐在中には2億ドル超の鉄道車両納入契約管理業務や不振米国メーカーを買収して経営した経験を持ち、さらには11年間の国際金融公社 (IFC) 在職中アフリカ・中近東を中心に数多くの問題案件を解決した実務家です。 本セミナーは、第137期専門科「プロジェクトファイナンス実践応用コース」のうち、第4回、第5回の講義を再編成してお届けするものです。