本セミナーでは、センサーやアクチュエーターとして優れた性能を発揮する誘電エラストマー (人工筋肉) の動作原理等の基礎的な解説と共に、医療・介護用途を中心に様々な用途展開を詳解いたします。
政府が閣議決定した「高齢社会白書」によると、2010年10月1日時点で、65歳以上の高齢者人口は過去最高の2958万人で、1億2806万人の総人口に占める割合 (高齢化率) も前年比0.4ポイント上昇し、23.1%となりました。今後、高齢者人口は更に増え続け2025年には、高齢化率が30.5%に達し3人に1人が65歳以上と言う超高年齢者社会になると予想されています。このような中、介護や医療などでも今までにない新しい技術が求められている。 これらの技術を支える新素材として、ポリマーをベースにした素子の研究が急速に進歩しており、その中でも誘電エラストマートランスデューサーは、製作コストが安く、また柔軟で生物と同じような動きができることから、人の身近で使用されるロボットや医療用器具などのキーデバイスになると考えられる。 最新の実験データでは、0.1gの誘電エラストマーで1kgの重りを持ち上げられ、介護や医療機器等への応用以外にも、自動車や産業用ロボットなど、ヘビーユーズへの応用も期待されている。また本アクチュエーターを逆駆動することにより得られる電気エネルギーは、再生可能エネルギーの新しい回収手段として、人の動き・波力・水力・風力・太陽熱を利用した各種発電システムなどが注目を集めている。本セミナーでは、誘電エラストマーの現状や様々な応用、今後の展開などを最新の実験結果の解説やデモを交えて徹底解説する。