有機化学スペクトル解析 徹底トレーニング

セミナーに申し込む
オンライン 開催

日時

開催予定

プログラム

スペクトル解析の講義は大学二年生頃に必修になっている大学が多いと思います。グニャグニャした曲線が書かれた図を渡されて、「ここから目的物の構造式を決めてください」と課題が出たりします。最初は全くわからないと思います。  スペクトル解析が大変なのは、今までに高校、大学で学習してきたいずれの科目の延長でもないということです。「よくわからないけど、この化合物が正解なのか。このスペクトルの形、覚えてしまおう」と思っても、スペクトルが読めるようにはなりません。化合物の種類が違えば、得られるスペクトルは異なってきます。間違いなく丸覚えは不可能です。  実は、サクサクとスペクトルを解析できる人は、スペクトルの全てのピークを読んでいません。複数の測定方法から得られたスペクトルから必要な情報だけを読み出し、正解となる構造式に最短ルートで論理的にアプローチしています。  この講座では、各測定法からどのような情報が得られるかを理解し、スペクトルの読み方を順番に説明します。これらの作業を通じて、どんな構造が含まれているかがわかってきます。これらの基本的ルールを身に着けておけば、初めて見るスペクトルでも、生成物の構造が予想できるようになってきます。  そして、さらに理解を深められるよう、十分な量の演習を準備しています。簡単な分子式、構造式、スペクトルの問題から始まりますが、徐々に複雑になっていきます。複数の情報を組み合わせないと解けない問題も出てきます。「この分光法では分子の何を測っているのか」、さらに 「スペクトルのどこを見れば、どんな情報が得られるか」をつねに意識して、構造決定に必要な情報をスペクトルから読み出せるようになりましょう。

  1. 水素不足指標 (IHD) を計算しよう
    1. 分子式からIHDを計算しよう
    2. 構造式からIHDを求めよう
  2. 赤外吸収スペクトル、ここを見よう。
    1. そもそもIRスペクトル、何を見てるの?
    2. カルボニルある?ない?
    3. ヒドロキシ基、アミノ基どこに出る?
  3. 質量スペクトルから何がわかる?
    1. そもそも質量スペクトル、何を見てるの?
    2. 分子量はどこでわかる?
    3. 特徴あるピークを見つけて、含まれている官能基を推定しよう
    4. C-NMRから何がわかる?
    5. その化合物、何個の炭素が含まれている?何種類の炭素が含まれている?
    6. スペクトルから何種類の炭素があるかを読み取ろう
    7. 各炭素に結合している水素の数を決めよう
      • DEPT
      • オフレゾナンス
      • プロトンデカップル
    8. 各炭素はどんな環境にあるか決めよう。混成軌道は?隣の元素は何? (マスターチャートの読み取り)
    9. H-NMRから何がわかる?
    10. その化合物、何個の水素が含まれている?何種類の水素が含まれている?
    11. スペクトルから何種類の水素があるかを読み取ろう
    12. どの炭素とどの炭素が隣同士かな? (ビシナルカップリング:n+1則)
    13. こんな場合もカップリングする
      • ジェミナルカップリング
      • ロングレンジカップリング
    14. 各炭素はどんな環境にあるか決めよう。混成軌道は?隣の元素は何? (マスターチャートの読み取り)
  4. さあ、構造解析してみよう
    1. まずIHDを計算して、大まかなイメージをつかもう。
    2. 過不足がないように含まれている部品 (置換基) をリストアップしよう
    3. 部品をつないでいこう。端にくる置換基はどれ?真ん中に来る置換基はどれ?
    4. 異性体の候補を比較して、構造決定しよう。

受講料

複数名受講割引

アカデミー割引

教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。

ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー

ライブ配信またはアーカイブ配信セミナーのいずれかをご選択いただけます。

ライブ配信セミナーをご希望の場合

アーカイブ配信セミナーをご希望の場合