医薬原薬・中間体など化学品の生産プロセスはバッチプロセスが中心で、反応、攪拌、洗浄・分液、抽出、濃縮、晶析、濾過、乾燥などの単位操作 (工程) の組み合わせからなる。各単位操作 (工程) にはそれぞれ特有の注意点があり、目的だけでなく、どのようなリスクがあるかも理解してラボ実験を行い、その結果を基にスケールアップ製造を行う必要がある。
本セミナーでは、各工程の注意点、ポイントを説明した後、実際の医薬品原薬、中間体、化学品のスケールアップ製造で経験した反応、攪拌、洗浄・分液、抽出、濃縮、晶析、濾過、乾燥など各工程での失敗事例を参考に化学プロセスのスケールアップの基礎とトラブルの対処法、防止法をわかりやすく説明する。更に化学品を製品化する際に最も注意が必要な精製工程について、まとめとして実際の工場生産で製造時間、製造工程を短縮できた (7日→3日) 応用事例についても説明する。
- バッチプロセスと単位操作
- 反応、攪拌、洗浄・分液、抽出、濃縮、晶析、濾過、乾燥について
- 単位操作の要否の考え方
- 小スケール (ラボ実験) とスケールアップ製造の違い、考え方、ラボ、パイロット実験の進め方、考え方
- スケールアップ製造の考え方 (事例を参考に)
- アミド化のプロセス:ラボ実験の結果を基にスケールアップしてみると
- ラボ実験と実際の製造 (パイロット) の結果
- そこから考えられる問題点、課題
- 対応策、操作簡略化の考え方
- 予め危険性が予測されるプロセスのスケールアップ (パラメータ設定の考え方)
- 過酸化水素水を使用する酸化反応のプロセスのスケールアップ事例
- 各工程 (単位操作) のトラブル・改善事例、リスク管理 (具体的な事例を参考に)
- 反応
- 反応条件の確認:特殊な条件 (例えば低温、高温、高圧、無水など) が無いか?
- 転移反応が原因でスケールアップできない。対応策とスケールアップ製造。
- 反応生成物の安定性が悪くスケールアップ製造できない (例えば硫酸エステル)
- 溶媒回収しないと採算が合わない。→溶媒回収できる反応条件に変更。
- その他
- 攪拌
- 不均一反応 (炭酸カリウムを使用するアルキル化反応) をスケールアップ。ラボ実験と対応策。
- その他
- 抽出、洗浄、分液
- 分液工程でエマルジョンが発生し工場生産が中断された。原因究明と対応策を講じることでエマルジョン発生が0となった。
- その他
- 濃縮
- 中間体の熱安定性が悪く、濃縮操作を行うことができないプロセスのスケールアップ。
- 濃縮終点の考え方、濃縮残渣の安全性評価
- その他
- 晶析
- 結晶多形の管理:1型 (安定形) +2型 (準安定形) の混晶となり、作り分けることができないまま米国FDAへIND申請した。その後の対応策。
- 強熱残分の管理が必要なプロセスをスケールアップしたら規格外の結果となった。実験法とその対応策。
- スケールアップに伴う粒子形の管理 (攪拌羽根を変更したが)
- その他
- 濾過
- スケールアップしたらクリーム状の結晶が析出し、遠心分離に2日間要した。対応法と改善策。
- どうしても結晶化せず、結晶性 (濾過性) 良好なアセトニトリル和物に変換。
- その他
- 乾燥
- 商用生産を開始したら水和物が副生し、乾燥時間が2倍 (10時間→20時間) になった。
- 溶媒和物の乾燥法 (例えばアセトニル和物:150°Cに加熱してもアセトニトリルが除けない) と対応策。
- 水和物の乾燥法
- 乾燥中に結晶形が変化 (準安定形→安定形) 。原因究明と対応策。
- 乾燥中に精製溶媒とは別の新たな残留溶媒が副生。原因究明と対応策。
- その他
- 精製 (再結晶) 工程
- 医薬品中間体を再結晶したら異性体が副生。確認実験と対応策。
- 難溶性 (再結晶できない) 化合物の精製法
- 原薬の再結晶中に空気中の酸素と反応して微量の過酸化物が副生。原因究明と対応策。
- その他
- まとめ (改善事例を参考に)
- アミド化、加水分解、晶析、濾取、精製 (再結晶)、乾燥工程の簡略化:工場生産で7日かかるプロセスを3日に短縮
複数名受講割引
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