第1部 繊維向けフッ素フリー撥水剤の開発とその特徴、応用
(2025年6月13日 10:00〜11:10)
これまで、撥水撥油性に優れることからフッ素系撥水撥油剤が繊維分野等で長らく使用されてきた。しかしながら、PFOSやPFOAの生体蓄積性や毒性が問題視されはじめ、これらを原料や不純物として含有する、もしくは、環境中で分解されて副生成する製品の使用が規制され、避けられるようになってきた。さらには、毒性が低いポリフルオロアルキル化合物 (PFAS) についても、炭素 – フッ素結合の安定性の高さから分解されず、永遠に近い時間、環境中に残存するといわれており、今後、未曽有の危機になりかねないとして、PFAS全般を規制する動きも出ている。
そこで、弊社は、以前よりフッ素系化合物を使用しない、フッ素フリー撥水剤の開発に取り組んできた。しかしながら、撥水撥油性の違いの他、処理した生地の物性等への影響も大きく異なり、フッ素系撥水撥油剤使用時には問題にならなかった事項も多くあり、課題解決を目指して開発に取り組んできた。今回は、弊社のフッ素フリー撥水剤の特徴と今後の取り組みについて紹介する。
- 撥水・撥油とは
- フッ素系撥水剤の特徴及びフッ素規制について
- 弊社フッ素フリー撥水剤について
- 技術的な課題と取り組み
- 弊社ラインナップ
- まとめと今後の展開
第2部 光表面化学修飾によるフッ素フリー撥水ナノコーティング技術と繊維布帛への適用
(2025年6月13日 11:20〜12:30)
近年、基材特性を維持しつつ、表面層に高機能特性を付与する表面改質技術が注目されている。本講演では、表面化学修飾技術の動向、さらに光反応を利用した表面化学修飾技術について、フッ素フリー撥水ナノコーティング技術による表面高機能化を中心に紹介する。
- 表面化学修飾技術の動向
- 表面処理・改質・表面化学修飾技術
- 材料の表面化学構造
- 官能基化技術
- 光化学反応による表面化学修飾技術
- 設計指針・使用機材
- 処理プロセス・技術の特徴
- 適用事例紹介 (フッ素官能基化)
- フッ素フリー撥水化技術
- ポリマー材料 (汎用ポリマー・エンジニアリングプラスチック) 処理技術
- 繊維・不織布への適用
- 各種キャラクタリゼーション
- 耐久性評価
- 他種官能基化技術の紹介
第3部 化学的修飾によるポリエチレン不織布の超撥水化
(2025年6月13日 13:10〜14:20)
高結晶性であり極性の低いPEの改質に、一般的にはプラズマ処理等の物理的手法を用いているが、対象物によっては改質が不十分な箇所が生じる。PE改質機能を有するジブロック共重合体の希薄溶液による浸漬処理とすることで、均一な改質ができ、この問題を解消した。本講ではPEフィルム、不織布の改質例について解説する。
- はじめに
- 結晶性高分子について
- 既往の研究による知見
- 側鎖結晶性ブロック共重合体 (SCCBC) の重合
- SCCBCによるLLDPEフィルムの改質、強撥水性付与
- 改質フィルム表面の観察
- 改質フィルム表面の接触角測定
- SCCBCによるPE製不織布表面及び内部の改質、強撥水・水蒸気透過性付与
- 改質不織布表面の観察
- 改質不織布表面の接触角測定
- 改質不織布の水蒸気透過度測定
- 想定される応用展開
第4部 プラズマプロセスによる繊維、不織布の撥水処理
(2025年6月13日 14:30〜15:40)
- プラズマによる表面改質の原理
- プラズマ状態について
- プラズマによる表面改質メカニズム
- 表面改質条件による表面状態
- 各種表面改質特性
- 表面科学・界面化学と濡れ性
- 撥水性表面処理
- 撥水親油性処理と撥水撥油性処理
- 撥水性処理プロセス
- 繊維の撥水処理
- 不織布の撥水処理
- 処理効果の経時変化
第5部 PFASフリー高撥水繊維素材の開発
(2025年6月13日 15:50〜17:00)
- 撥水衣料用素材の展開
- 衣服における撥水性能
- 撥水衣料用素材の展開
- 撥水衣料用素材におけるPFAS規制の影響
- 衣料用素材の撥水加工
- 撥水衣料用素材におけるPFAS規制の影響
- PFASフリー高撥水衣料用素材の開発
- 基材表面による撥水性能の高度化
- 繊維表面形状:環境配慮型高耐久撥水衣料用素材「ナノスリットナイロン」
- 布帛表面形状:水滴除去性に優れた撥水衣料用素材「DEWEIGHT」
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 55,000円(税別) / 60,500円(税込) で受講いただけます。
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- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
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