近年、我々を取り巻く電子機器の小型軽量化がますます進み、設計者にとっては放熱設計が一段と難しくなってきています。過渡熱抵抗測定 (単に過渡熱測定とも呼ばれます) は発熱源からアンビエントに至る放熱経路を明らかにする測定手法です。放熱経路に存在する各部材の寄与度合いを明らかにすることができ、新材料の検討、不良解析、耐久試験前後の相対比較など、さまざまな分野で活用されています。開発期間の短縮のためにシミュレーションの活用場面が増えてきていますが、シミュレーションと実機の乖離を埋めるためにも過渡熱測定の測定結果がしばしば使われます。
過渡熱測定は、測定対象物に電線をつなぎ電流を流して電圧を測るだけの試験です。しかし、単に電流を流して電圧を読み取るだけでも、正しく測定をするためのノウハウがございます。また、最近話題の化合物半導体などの新しいデバイスの測定においては、ひと工夫必要です。本講演ではそのあたりを紹介したいと思います。
放熱設計に携わる方に対し、この業界で10年以上過渡熱測定の有用性を紹介してきました。皆様がどのような課題を抱え、どのような苦労をされ、どのようにそれらを乗り越えて来られたかを総括いたします。先人たちの知恵、工夫など、過渡熱測定経験者には復習を兼ねて、これから過渡熱測定を始めるという方には測定をジャンプスタートできるようにするための内容をご提供できればと思っています。
- 過渡熱抵抗測定の基礎
- 過渡熱抵抗測定の目的
- 過渡熱抵抗測定のスコープ
- 熱電対やサーモグラフィーによる測定に対して優れている点
- 評価手法 (測定から構造関数の導出まで)
- 構造関数の活用事例
- 過渡熱抵抗測定のノウハウ
- 何よりも大事なこと:何のための測定か、を明確にする
- 配線ノウハウ
- 測定セッティング関連
- 測定再現性の確認方法
- 過渡熱抵抗測定のシミュレーションへの応用
- シミュレーションを行う解析屋さんが過渡熱抵抗測定結果を欲しがる理由
- シミュレーション モデル キャリブレーションの概要
- 両面放熱パワーモジュールを使ったシミュレーションモデルキャリブレーション事例
- 化合物半導体など、新しいデバイスの過渡熱抵抗測定手法
- 従来のシリコン (Si) と何が違う?
- SiC MOSFETの測定手法
- GaN HEMTの測定手法
- RC-IGBTの測定手法
- 電気系エンジニアが陥りがちな2つの罠
- 発熱源から複数の放熱経路を持つトポロジーを使いがち
- 放熱経路を示すRCラダーの各ノードを材料ごとに分けてしまう
- 放熱経路の正しい捉え方
- 過渡熱抵抗測定が行われる信頼性評価試験
- パワーサイクル試験
- 出荷・受け入れ検査
複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 34,400円(税別) / 37,840円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 67,500円(税別) / 74,250円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 請求書は、代表者にご送付いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
- 他の割引は併用できません。
- サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。
アカデミー割引
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
- 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
- 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
- お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
ライブ配信セミナーについて
- 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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