自動車用パワーエレクトロニクスの基礎と技術動向

カーボンニュートラルを目指し、世界的に電動車 (xEV) の比率を増加させる方向で技術開発が進んでいる。一方、BEVの拡大は減速の方向であるとの報道もある。カーボンニュートラルを目指すためには、BEVだけでなく、HEV, PHEV, FCEVなどの電動車 (xEV) すべてを増加させることが世界の潮流になってきている。電動車 (xEV) ではモータを駆動制御するためのインバータの技術ばかりでなく、搭載機器への電源供給や充電に必要なDCDCコンバータの技術も必要であり、パワーエレクトロニクス全般の技術が必要となっている。しかしながら、自動車用途では産業、家電などで培われたパワーエレクトロニクス技術をそのまま適用することは課題が多く、自動車用パワーエレクトロニクスとして独自の技術分野として扱うことが必要となっている。 　そのような状況を踏まえ、本セミナーでは、自動車用パワーエレクトロニクスの概要と小型化・高出力化等に向けた技術動向を紹介する。xEVに関連した研究開発に携わる技術者にとって一つの指針となるようなセミナーにすることを目標にしている。

1. xEVの概要
   1. xEVの構成
   2. xEVの分類
   3. 各種のxEV
2. xEVのパワートレーン
   1. BEV
   2. ストロングハイブリッド
   3. マイルドハイブリッド
   4. マイクロハイブリッド
3. 自動車用パワーエレクトロニクスの技術
   1. 自動車用パワーエレクトロニクス
   2. スイッチングによる電力変換
   3. インダクタンスとキャパシタンスの働き
   4. チョッパ
   5. 自動車におけるチョッパとDCDCコンバータ
   6. 車載充電器の技術
4. 自動車用インバータの技術
   1. 自動車用パワーエレクトロニクス
   2. インバータの原理
   3. インバータの制御
   4. EMCと騒音
5. 自動車用モータの技術
   1. 自動車用モータとは
   2. モータ制御の基本
   3. 駆動用モータの制御
   4. モータの冷却
6. DC-DCコンバータと充電器の技術
   1. DC-DCコンバータとは
   2. 自動車におけるDC-DCコンバータの重要性
   3. 昇圧チョッパ
   4. 双方向チョッパ
   5. インターリーブ
   6. 補機用DC-DCコンバータ
   7. 車載充電器の技術
7. 自動車用パワーエレクトロニクスの冷却
   1. パワーエレクトロニクス部品の発熱
   2. パワーデバイスの発熱
   3. コンデンサ,リアクトルの発熱
   4. 放熱設計
   5. 過渡熱抵抗
   6. PCUの冷却技術
8. 各社のPCUの概要
   1. PCUの構成
   2. トヨタ車のPCU
   3. ホンダ車のPCU
   4. 日産車のPCU
   5. その他
9. 補機のパワーエレクトロニクス
   1. EPS
   2. 電動ポンプ
   3. 電動エアコン
10. 今後の動向と展望
    1. 48Vシステム
    2. ワイドバンドギャップデバイス
    3. 高電圧化
    4. e-Axle
• 質疑応答