CVD/ALDプロセスの反応解析、メカニズムとプロセス最適化

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本セミナーでは、反応工学と熱流体解析法の基礎から解説し、CVD装置で起きている化学反応、原子層堆積 (ALD) 法について解説いたします。
また、化学反応の様子を実験的に観察・測定する方法、気相化学種や得られた膜の様子から反応の推定する方法、プラズマCVDの反応を観察し整理した例、副生成物から見えることについて解説いたします。

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プログラム

化学気相堆積 (CVD) 法と原子層堆積 (ALD) 法は、様々な薄膜を形成する際に広く用いられている方法です。これは、流れ、熱、反応物質の輸送に気相・表面の化学反応が絡む現象であるため、難しく見えて来ます。  そこで成膜装置で起きている化学反応と熱と流れの解析法、その場観察法、膜の分析法を紹介します。次に、それらを用いて成膜機構を解析し、設計し、検証した事例を紹介します。複雑に見えるプラズマ成膜の解析事例、排ガス管内堆積物から見える成膜現象、なども紹介します。これらは実務において、成膜装置全体で実際に生じている現象の全体像をとらえ、装置内の部材やセンサーなどが晒される状態を推定し、適切に検知して維持・管理に繋げることに繋がります。最後に、CVDプロセスを最適化する要点を議論します。装置、反応とプロセスを進歩させる契機になれば幸いです。

  1. 序論
    1. MOSFETの構造と動作、半導体製造工程
    2. CVD法とALD法の原理、成膜理由、装置、事例、条件と要因
    3. 微細化と成膜方法の使い分け
  2. 化学反応速度の基礎
    1. 化学反応の基礎と反応速度式の考え方
    2. 律速過程
  3. 表面反応・気相反応
    1. 表面反応・気相反応
    2. 反応の場所、物性と膜質の関係
  4. その場観察方法
    1. その場観察で得られる情報の例
    2. ガス採取場所の選択と注意
    3. 主な方法
      • 四重極質量分析法
      • 圧電性結晶振動子法
      • 赤外分光法
  5. 膜の分析方法
    1. 膜厚・反応・膜質に関わる測定方法
    2. X線光電子分光法、 赤外分光法・ラマン分光法、二次イオン質量分析法、エネルギー分散型X線分光法
    3. 分析結果の解釈に困った時
  6. 反応の場を考慮した反応解析事例
    1. 流れを把握する必要性、流れの方向と膜厚の関係
    2. CVD装置内のガス流れなど:観察例と数値計算例
    3. ガス密度による流れの違い (観察例と計算例)
    4. 成膜最低温度決定 (観察例)
    5. 装置の形とドーパント濃度分布 (実測と解析)
    6. 基板回転の効果
      • 膜厚平均化
      • 流れの引寄せによる成膜高速化
    7. ALD装置内の流れと熱 (数値解析例)
  7. 膜分析とガス分析の活用事例
    1. 排ガス分析と数値解析による成膜反応とドーピング反応のモデル構築
    2. 前駆体相互作用の解釈、反応設計と検証の例
      • クロロシラン
      • メチルシラン
      • 三塩化ホウ素
    3. 炭化ケイ素成膜機構の例
    4. 窒化ガリウム成膜機構の例
    5. プラズマCVDによる多元系成膜の解析例 (成膜条件から結果を予測し難い理由)
  8. 副生成物から推定される反応機構
    1. 排ガス管内堆積物
    2. クロロシランによるSiとSiCの成膜時の堆積物
  9. 最適化の考え方
    1. 装置内全体の反応と堆積物
    2. 副生成物から推定される成膜反応状態
    3. 装置クリーニングと装置部材の耐腐食性
    4. 諸成膜要因の効果と活用
      • 温度
      • 濃度
      • 流量
      • 律速過程
      • 回転
    5. 解析・モデル化の進め方
      • 要因の発見
      • 法則と機構の決定
  10. まとめ

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