シリコン半導体集積回路素子、フラットパネルディスプレイ、固体撮像素子や発光ダイオードなどの半導体機能素子によって私たちの生活は飛躍的に豊かになりました。これらの素子はドライプロセスを利用した薄膜形成技術によって製造されています。昨今、リスクマネジメントの観点から、これらの機能素子の製造を国内回帰する動きが強まっていて、改めて薄膜形成技術に関する期待が高まっています。
今回、この需要に応えるため半導体機能素子の製造技術として特に注目されている 「CVD および ALD法による薄膜形成のプロセスおよび装置の設計」に関して解説します。「CVD および ALD 装置」は化学反応を利用した反応容器です。これらのプロセスおよび装置の設計には化学反応速度論を駆使した化学反応設計が必須です。今回は特に成膜過程に必要な化学反応速度論の基礎から、実際の応用例を紹介します。
また、CVD および ALD では種々の化学物質を取り扱います。これらの化学物質を取り扱う上での注意点として危険性と安全設計の基礎を解説します。
- はじめに
- 半導体機能素子を構成する薄膜技術:なぜ薄膜が必要なのか?
- 薄膜とは? 薄膜形成とドライプロセス
- CVD・ALD の必要性
- 化学反応速度論の基礎
- 化学反応の考え方
- なぜ反応解析が必要か? 律速過程制御の重要性
- 化学反応の進行 熱力学的概念 (反応の方向) と反応速度論的概念 (反応の速さ)
- . 化学反応速度論
- 化学反応速度の定義と CVD 反応速度
- モル濃度と原料分圧
- 圧力とは?
- 大気圧,標準大気圧,標準圧力の定義
- 気体の流量とその制御技術
- 化学反応の反応次数
- 反応速度定数とアレニウスプロット (Arrhenius Plots)
- 活性化エネルギー (活性化エンタルピー) の求め方
- 本来のアレニウスプロット (Arrhenius Plots) と実務上のアレニウスプロット
- CVD 反応の反応解析とプロセス制御
- CVD 反応の反応解析
- CVD 系のアレニウスプロット (Arrhenius Plots)
- 律速過程の変化点
- 反応次数と表面反応の確認 ラングミュア (Langmuir) の脱吸着
- CVD プロセス制御
- 希望する表面律速過程のプロセスウィンドウを広げる方法
- 良好なカバレッジや結晶特性を得るためには
- 応用例:コンタクトホール形成用ブランケット W-CVD プロセス
- 表面反応モデル
- 1種類原料の反応 一次の Langmuir 型機構
- 1種類原料の反応 二次の Langmuir 型機構
- 2種類原料の反応 Langmuir-Hinshelwood 型機構
- 2種類原料の反応 Eley-Rideal 型機構
- 分子線エピタキシ (MBE) から学ぶ結晶成長メカニズム
- CVD 装置
- 毎様式とバッチ式
- ホットウォール型 CVD 装置
- コールドウォール型 CVD 装置
- プラズマ誘起 CVD 法
- 励起状態を経由した化学反応
- 真空と低温プラズマ
- プラズマ誘起 CVD 装置
- 容量結合型プラズマ誘起 CVD 装置
- 誘導結合型プラズマ誘起 CVD 装置
- 高周波 (RF) 伝送技術
- セルフバイアスの発生メカニズム
- 各種プラズマの反応性と応用
- ALD (デジタル CVD) 法
- ALDの特徴と必要性
- 最先端の最下層配線形成プロセス
- 化学吸着と物理吸着
- ALD 技術と装置の特徴
- CVD 装置の構造と設計のコツ
- 大気圧 CVD 装置
- 減圧 CVD 装置
- 真空排気系と装置構成
- 共用配管とプロセスガスの導入系
- シャワーヘッドの設計
- 活性化エネルギーから基板ホルダの温度分布仕様の決定
- 原料分圧とクラウジウス-クラペイロンプロット (Clausius-Clapeyron Plots)
- 原料気化器の考え方
- クラウジウス-クラペイロンプロット (Clausius-Clapeyron Plots) を用いた CVD 装置の設計
- 化学物質の危険性と安全対策
- 「自律的な管理を基軸とした新たな化学物質管理」 (2024 年法改正) の概略
- 原料物質の危険性把握
- 反応生成物の危険性把握
- リスクアセスメント手法による安全設計手法
- ガス漏洩検知器
- 排気ガス処理装置
- まとめ
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