圧電薄膜バルク波デバイス (BAW、FBAR) や弾性表面波 (SAW) は小形、軽量、周波数無調整、高信頼性、高周波化対応可能等の特徴を持つ。SAWの民生用への応用はテレビの映像中間周波数 (VIF) 用フィルタが最初で、その後SAWデバイスは自動車電話、コードレス電話、ペジャ用などへの応用を経て、今や携帯電話、スマートフォンに欠かせない重要な部品となっている。一方、BAWは携帯電話の普及により採用され、当時、SAWの比べて急峻な特性を持つため、急峻な特性が要求されるbandを中心に採用されるようになった。近年のスマートフォンの普及により、両デバイスは、それぞれ特徴を生かしたBandに使用されている。また近年の周波数の混雑対策として、SAWでも急峻な特性が得られるようになってきている。今後、急峻な特性と良好な温度特性をもつフィルタ特性に加え、キャリアアグリゲーションシステムの普及により、広い周波数範囲でスプリアスのないフィルタが要求されている。さらに近年、第5世代用あるいは第6世代用に加え、自動運転、ICT、FR3など5〜24GHz用高周波弾性波フィルタが要求されるなど、ますますBAWやSAWフィルタの弾性波デバイスへの期待が高くなっている。
本講演ではこれらの背景を踏まえ、弾性体・圧電体の基礎からBAW・SAWフィルタの原理・応用例や最近の動向、ならびに開発・実用化事例を交えて解説する。
- 弾性体における音波
- 圧電体と結晶構造
- BAW (FBAR) 及びSAW用材料
- BAW (FBAR) 用材料
- 弾性表面波 (SAW) 用材料
- 圧電セラミック主にPb (Ti, Zr) O3
- 圧電薄膜
- 圧電単結晶
- バルク波の振動モード:BAW (bulk acoustic wave)
- バルク波の振動モード
- 薄板の厚み縦振動
- 薄板の厚みすべり振動
- 高次モード
- エネルギー閉じ込め型共振子
- 共振子とフィルタ
- 共振子
- ネットワークアナライザによる共振子特性の測定
- SmithチャートS11とインピーダンス特性
- フィルタとは
- 多重モードフィルタ (モノリシックフィルタ)
- ラダーフィルタ
- ラダーフィルタのデュプレサへの応用
- 薄膜バルク波 (BAW) デバイス
- キャビティ型とSMBAWR型
- 多結晶膜を用いたキャビティ型BAWR (FBAR)
- 多結晶膜を用いたSMBAWR
- 単結晶を用いたキャビティ型BAWR
- 単結晶を用いたSM型BAWR
- 弾性表面波デバイス
- SAWとは
- SAWの励振
- すだれ状電極 (IDT)
- SAWの定数
- トランスバースSAWフィルタ
- SAW共振子
- 多重モードSAW共振子フィルタ
- SAWラダーフィルタ
- SAWの種類
- 圧電基板単体を伝わるSAW
- レイリー波、LSAW、LLSAW (2ndLSAW)
- BGS波
- LSAWにおける漏洩成分の除去
- ラブ (Love) 波
- 異種基板との組み合わせ
- LLSAWにおける漏洩成分の除去
- 層状構造
- レイリー波とセザワ波およびその高次モード
- 境界波
- Hetero Acoustic Layer SAW (異基板層状構造)
- 板波
- 種類
- LiNbO3薄板における板波
- CDVにより成膜されたLiNbO3薄膜
- 単結晶LiNbO3薄板
- 単結晶LiTaO3薄板における板波
- XBARとYBAR
- SAWデバイスの作製プロセス
- 近年話題のSAWデバイス
- 多Band化に必要とされるDuplexer
- 異種材料基板を組み合わせたSAWデバイス
- 広帯域弾性波デバイス
- 高周波弾性波デバイスにむけて
- 板波
- XBAR・YBAR
- SAW
- BAW
複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
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アカデミー割引
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