ワイヤレスシステムや高速通信の電子回路は、高速・大容量化にともなって、「伝送線路」を意識した設計が不可欠です。信号は電磁エネルギーの移動ですから、電磁界の正しい理解は避けて通れません。電磁気学の面倒な計算はパソコンに任せ、結果を評価するコツを習得すれば、設計に十分役立ちます。
本セミナーでは、電磁界シミュレータで得た多くの結果から、高周波技術のポイントを学びます。配線路、基板、アンテナのどこが問題となるのかを理解し、そのノウハウを自身の高周波技術として整理します。
- 電磁気と電気の関係
- いまなぜ「電界・磁界」なのか?
- 「電圧・電流」から「電界・磁界」へ
- 電磁エネルギーとは
- 高周波回路のシミュレーションでわかること
- シンプルな基板モデル
- Sパラメータの評価とクロストーク
- グラウンド面の電流
- 基板からのノイズ放射問題
- 電磁界シミュレーションの手法とその特徴
- 時間領域の手法と周波数領域の手法
- 離散化と誤差の関係
- 高周波回路基板からの放射
- 多層プリント回路のシミュレーション
- 筐体に実装した状態でのミュレーション
- ケーブルからの放射
- 高周波回路と電磁界シミュレータの活用法
- モデルの簡略化
- デバイスを含むモデリング
- 最適な解析手法の選定
- 有効活用のためのポイント
- 高周波ノイズの測定
- 遠方界の測定と電磁界シミュレーションの比較
- 近傍界の電磁界測定