固体NMRの基礎・原理から測定・解析ノウハウまで

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本セミナーでは、NMR全般の原理・基礎から解説し、固体NMRの特徴と、基礎技術となる高分解能化手法であるMAS法、感度向上法であるCP法、固体NMRにおけるDecoupling法の説明を行った後、初期セットアップから高速MAS法を使った高分解能タンパク質測定・解析までの手順を解説いたします。

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プログラム

近年、核磁気共鳴法 (NMR) は自動化が進み、溶液NMRであれば簡単なセッティングだけで官能基の帰属に使えるスペクトルが得られる手軽な手段となりました。一方で、測定の原理や各パラメータの意味に触れる機会は減っている様に思います。これは固体NMRでは特に大きく、固体NMRや新しい測定法の利用の障害となっていないでしょうか?本公演では、NMRの原理と基本的な固体NMR測定方法を学ぶことで、皆様が必要とするNMR測定を深めよりよいNMRの活用につなげていただく事を目的としています。  本公演では最初にNMR全般の原理・基礎を解説します。続いて固体NMRの特徴と、基礎技術となる高分解能化手法であるMAS法、感度向上法であるCP法、固体NMRにおけるDecoupling法の説明を行った後、初期セットアップから高速MAS法を使った高分解能タンパク質測定・解析までの手順を紹介します。これから固体NMRを始めたい方やNMRへの理解を深めたい方への一助となれば幸いです。

  1. NMRの基礎
    1. NMRの原理
      1. NMR信号の正体
      2. NMR信号の観測方法 (パルス測定法)
      3. NMR信号に関わる相互作用
        • 化学シフト
        • J-coupling
        • 双極子相互作用
        • 四極子相互作用
    2. NMR測定装置
      1. 超伝導磁場と保守について
      2. NMRプローブと室温シム
      3. 分光計
    3. 1次元測定と多次元測定
      1. 1次元測定と主な測定パラメータ
      2. 多次元測定の原理
    4. NMR信号の計算
  2. 固体NMRの特徴と主な測定
    1. 固体NMRと溶液NMRの違い
      1. 相互作用の異方性
      2. MAS法を使った高分解能固体NMR
      3. 緩和の時間スケールの違い
    2. CPとDecoupling
      1. CPMAS測定の原理と最適化
      2. 固体NMRにおけるハイパワー1H Decoupling
    3. 固体NMRプローブの種類と選び方
    4. 固体NMRの基礎セットアップ
      1. 標準試料について
      2. MASの実行とMAS角調整方法
      3. パルス条件とCPの最適化
      4. Decoupling条件
      5. 温度校正
    5. 多次元CP測定
    6. 固体NMRのデータ処理
      1. 基礎的な多次元フーリエ変換
      2. 線形予測補完を使った高分解能化
      3. Non-uniform sampling (NUS) を使った測定時間の短縮
  3. タンパク質測定と信号解析
    1. サンプルのパッキング
      1. 粉末試料の場合
      2. 含水試料の場合
      3. 常磁性イオンを使った測定時間の短縮
    2. 測定パラメータの最適化
      1. 1H緩和時間の測定
      2. 測定パラメータの最適化
      3. 間接次元パラメータの最適化
    3. データベース利用とNMR信号の同定
      1. 様々なデータベース
      2. NMR信号の同定
      3. 発展的な技術 信号予測/自動同定
  4. まとめ

受講料

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