本セミナーでは、嗅覚センサに要求される要素を網羅した膜型表面応力センサ (MSS) を中心に、最先端のハードウェア (センサ素子+感応膜など) とソフトウェア (機械学習など) について、基本的な原理から、それらの要素を統合する総合的な研究開発まで、最新の成果や産学官連携体制と共に解説いたします。
五感のうち、最もデバイス化が遅れているのが「嗅覚」です。測定対象である「ニオイ」は、40万種類以上といわれる各成分が、ppm (100万分の1) 〜ppb (10億分の1) 〜ppt (1兆分の1) といった低濃度で、任意の割合で数種から数千種混ざり合って形成されるものであり、これを人間が理解できる情報に変換するのは、最高難度の科学技術課題の一つと言えます。一方で、人間や犬を含む生物の鼻は、この離れ業をいとも簡単にやってのけます。 そこで本講演では、まず生物の鼻と人工の鼻 (嗅覚センサ) との違いについて紹介し、嗅覚センサを開発するために必要な技術要素を概観します。また、嗅覚センサの実現に向けて、過去40年近く世界中で行われてきた様々な取り組みについて紹介します。さらに、これらを踏まえて、膜型表面応力センサ (MSS) を軸に、これまで我々が行ってきたハードウェア (センサ素子+感応膜など) とソフトウェア (機械学習など) を統合した総合的な研究開発を、一つのモデルケースとして紹介し、特に、農業や医療への応用を目指した最新の研究についても解説します。講演の最後には、小型デバイスによる各種サンプルの測定を実演し、得られた時系列データについて注目すべきポイントや、主成分分析などによる可視化についても解説します。
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