副資材を利用した高分子材料の設計技術

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本セミナーでは、異種物質を添加する際の基本的な考え方と、それに基づく材料設計指針を具体例と共に示します。

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プログラム

ポリマー材料の設計には、主となる高分子化合物の化学構造だけではなく、一緒に添加する副資材が重要な役割を果たします。料理におけるスパイスと同様、副資材の添加量は少なくても高分子物質の性能を著しく高め、さらには新しい機能を付与することも可能になります。  このセミナーでは、異種物質を添加する際の基本的な考え方と、それに基づく材料設計指針を具体例と共に示します。材料開発を行っている方、加工・コンパウンド業務に携わっている方、マテリアル・リサイクルや複合材料の設計に興味をお持ちの方などに役立つ話を行う予定です。

  1. ポリマーブレンドの基礎
    1. 相溶性の基礎
      • 低分子は相溶しやすい
    2. 温度依存性
      • 温度と共に相溶性が変化する系
    3. 成形加工時の相溶性変化
      • 流動場や圧力による相構造の変化
    4. 相容化剤の役割
      • 作用機構
    5. 流動場における相分離構造の変化
      • 成形加工を利用した構造制御
    6. 異種非極性高分子の相溶性
      • ポリオレフィンの相溶
    7. 流動場における相分離構造の変化
      • 成形加工を利用した構造制御
  2. ポリマーコンポジットの基礎
    1. コンポジットの弾性率
      • 高剛性化とその予測
    2. コンポジットの流動特性
      • フィラー形状の影響は
    3. 混合の基礎
      • 分配混合と分散混合
    4. 二軸押出機の役割
      • 分散性能を高めるためのスクリュー構成
  3. 添加剤による機能材料の設計
    1. 配向相関の利用
      • 低分子の配向とそれによる機能性付与
    2. 相間移動の利用
      • 異種ポリマー間を移動する低分子
    3. 静電相互作用の利用
      • 特殊な塩による機能材料の設計
  4. 異種高分子の添加による高性能化
    1. 耐衝撃性の改質
      • 破壊靭性の向上メカニズム
    2. 三成分ブレンドの構造
      • 超高靭性ポリマー材料の設計
    3. 成形加工助剤
      • 表面荒れの抑制
    4. 低分子量成分の表面局在化
      • 表面改質の最新手法
    5. 流動性の向上
      • 可塑剤を使わずに流動長を高める方法
  5. 固体粒子添加系の材料設計
    1. 機能材料の設計指針
      • 電気・熱伝導性、ガスバリア性の付与
    2. 耐熱性の向上
      • 熱変形温度はどれくらい高くなるのか
    3. 柔軟繊維複合系
      • 成形加工性の改質・難燃性の付与
    4. タルク添加による構造変化
      • 結晶状態の変化を予測する
  6. ナノコンポジットによる機能材料の設計
    1. ブラウン運動の利用
      • ナノ粒子の特徴
    2. ナノ粒子の偏在
      • 相分離ブレンド中の粒子
    3. 相間移動の利用
      • 異種ポリマー間を移動するナノ粒子
    4. 非平衡状態での構造制御
      • 平衡状態では得られない構造を得る
    5. ナノ粒子の表面改質
      • 成形加工中に生じる粒子表面状態の変化
  7. 結晶核剤を利用した高性能化
    1. 高剛性化
      • 弾性率が高くなる機構とその最適化
    2. 成形サイクルの短縮
      • 新しい結晶核剤の紹介
    3. 透明化
      • 光散乱の抑制

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