第1部 Roll To Roll精密塗工の製造技術と必要なクリーンルーム (浜本氏)
(2025年3月17日 13:00〜15:10)
Roll To Rollで製造されるフィルムの中でも厳しい品質を問われる製品では微小な異物でも問題になるので、近年は高度なクリーンルームでフィルム製造されている。クリーン度を充分に保つためには、仕様、適切な設定や作業方法の理解が必要である。また、異物起因の異常は原因を掴みにくく、トラブルシューティングの技法が求められる。近年ではAI技術の進歩のより原因究明や対策が飛躍的に精度良く効率的にできるようになってきた。
本講演では長年Roll To Roll製造に携わった技術者とAIソリューションを展開するAIベンダー企業のコンサルタントにより、(1) クリーンルームの基礎知識、 (2) 静電気対策、 (3) 現場作業の留意点、 (4) 除塵技術、 (5) AIソリューションの最前線を解説する。
- はじめに
- なぜクリーンルームが必要か
- Roll To Roll製品の主な異物課題
- 光学フィルム (輝点・白ヌケ)
- 粘着フィルム (ゲル・硬化不良)
- 離型フィルム (ハジキ)
- バリアフィルム (ピンホール)
- バッテリー材料 (アルミ電極の延伸オイル除去)
- Roll To Roll工程のクリーンルーム・風ムラとの両立
- クリーン度の分類 (ISOとUS規格)
- 異物のサイズと種類 (人由来・基材・設備由来)
- クリーンルームの歴史 (マクロから住み分けへ)
- 各工程のクリーンレベル (基材・塗工・乾燥)
- 空調換気の頻度 (部屋サイズと風量)
- 半導体工場との違い (作業者の介入)
- 塗工室の換気が誘発する風ムラ
- 塗工室のクリーン化に必要な換気頻度
- 塗工室と前後ゾーンの圧力バランス
- 塗工室の気流のFVM解析による可視化
- 気流の履歴
- 下向き塗工面による風ムラ対策 (密度流)
- 塗工室の気流問題
- クリーン化と換気頻度
- 静電気対策
- なぜ必要か? (静電気で舞う異物・表面抵抗の目安)
- なぜ帯電するのか? (接触帯電と帯電列)
- 帯電を逃す方法 (アース・表面抵抗・自己放電)
- 帯電を打ち消す方法 (静電印加によるイオン風)
- 除塵器の配置 (基材・周辺金属との距離)
- 帯電させない方法 (基材の素材設計による表面抵抗低減)
- 作業者の無塵衣と装着品
- クリーンウェア (繊維・除電・着付け)
- アンダーウェア (肌着・靴下)
- 手袋 (内外)
- 保護帽 (不織布とハンモック)
- 顔の保護 (マスク・メガネ)
- 靴 (静電チェック・靴底汚れ)
- 無塵衣の保管 (換気・除菌・洗濯)
- 筆記用具 (無塵紙・ペン)
- 通信機器 (携帯箇所)
- 着替えフロー
- 脱衣更衣室 (外着から無塵アンダーウェアへ)
- クリーン更衣室 (無塵衣の装着)
- 洗浄 (手袋・靴底)
- エアシャワー (ノズル向きと基本姿勢)
- 粘着マット (有効な設置箇所・よくある間違い)
- 脱衣と廃却 (使い捨てとリサイクル)
- オンライン工程によるクリーン化
- 全体像 (発塵回収か総仕上げか)
- 巻き出し (ジャンボロール・アキュムレーターでの帯電)
- パスローラー (ラップ角・テンション・斜行対応の影響)
- 除塵 (異物種に適した湿式・乾式)
- 除電 (印加と自己放電の使い分け)
- 調送液 (均一混合とフィルタリング)
- 塗工 (換気と風ムラのトレードオフ)
- 乾燥 (クリーンエアの供給)
- UV硬化 (急な温度変化とシワ)
- ,端部処理 (エッジカット・ナーリング・除電)
- 保護フィルム貼合せ (ゴムロールの発塵)
- 面状検査機 (検出方法と感度)
- 巻き取り (ニップロール・イオン風)
- 隣接工程との関係 (前室・圧力バランス)
- オンライン洗浄
- 超音波除塵 (給排気・幅対応・ギャップ調整)
- 湿式除塵 (浴比・滞留時間・脱水乾燥)
- オフライン工程のクリーン化
- 作業者スペース (操作盤・PCの設置箇所・床の色)
- 製品・機器の搬入出力 (巻出し〜巻取り分離・LGV・梱包作業)
- 空調 (ヘパフィルターの位置と数)
- まとめ
第2部 コンバーティング分野を中心とした製造業での欠陥対策AI適用事例 (的場氏)
(2025年3月17日 15:20〜16:50)
当社は、製造業分野におけるAIの社会実装に先駆的に取り組んできたAIベンダーです。本講演では、プラスチックフィルムや織物生地、半導体などの分野におけるAIを用いた画像検査ソリューションの実装事例の増加を背景として、画像判定AIを中心に、具体的な開発事例や、コンバーティング分野のAIニーズの最新動向、画像判定以外の課題へのAI活用の可能性などについてお伝えします。また、当社の外観検査ソリューション「MANUFACIA-Vision」のデモンストレーションも実施させていただきます。
- 会社概要と製造業へのAI適用
- AIのキホン知識
- AIって何?
- ルールベース画像解析技術とディープラーニング解析
- 機械学習の手法 (1) :教師あり学習
- 機械学習の手法 (2) :半教師あり学習 (良品学習)
- 外観検査ソリューション「MANUFACIA」とシステム開発実績
- MANUFACIAの欠点検出の仕組み
- 医療機器メーカー様での事例
- 織物検反を手掛ける協同組合様での事例
- 半導体関連企業様での事例
- コンバーティング分野での最新ニーズと解析事例
- 欠点分類とマップ化
- 過検知削減による目視負担軽減
- 端末検査の自動化
- シリコーンゴムローラ表面の欠陥検出
- 家庭用ラップフィルムの膜厚ムラ検出
- 搬送フィルム上のトラフ検出へのAI解析適用
- フィルムの折り曲げ劣化寿命へのAI解析適用
- フィルム巻き取りロールの非破壊イメージング検査へのAI解析適用
- 将来目標:Roll to Roll生産における品質安定化へ
- 画像判定以外のAI活用事例
- 新規材料開発などに役立つ条件最適化
- 音の識別
- MANUFACIA-Visionのデモンストレーション
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