高分子・ポリマー材料の重合、製造における研究実験から生産設備へのスケールアップ技術

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本セミナーは、高分子・ポリマー材料の重合について取り上げ、材料開発研究とスケールアップ研究との違いに関する基礎的な考え方から、具体的な重合反応プロセスの設計のための実験計画の策定法、重点的に採取すべきエンジニアリング関係データの内容まで、実例を示しながら解説いたします。

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プログラム

産業経済環境の変化により、材料メーカーには新規機能・高性能材料の開発・工業化が求められている。高分子・ポリマーの分野でも環境配慮材料が求められており、開発が進められているが、開発材料・製品の工業化には、実験室で合成した高分子材料と同構造・同性能の製品を製造するための設備を設計し、操作するためのスケールアップ技術が必要である。日本国内で盛んに工業化設備の設計・建設が行われた1970年代〜1980年代に活躍した技術者は、2020年代に入って大半が退職されており、スケールアップ検討の経験者が、社内に殆ど残っていない企業も少なくない。  本講では、材料開発研究とスケールアップ研究との違いに関する基礎的な考え方から、具体的な重合反応プロセスの設計のための実験計画の策定法、重点的に採取すべきエンジニアリング関係データの内容まで、実例を示しながら解説する。

  1. 重合反応の『相』について
    1. 重合反応の相による分類
    2. 溶液重合反応の特徴と生産ポリマー事例
    3. バルク重合反応の特徴と生産ポリマー事例
    4. 乳化重合反応の特徴と生産ポリマー事例
    5. 懸濁重合・スラリー重合の特徴と生産ポリマー事例
    6. 気相重合の特徴と生産ポリマー事例
  2. 重合反応プロセスの工学的性格
    1. 溶液重合反応の工学的性格
    2. バルク重合反応の工学的性格
    3. 乳化重合反応の工学的性格
    4. 懸濁重合・スラリー重合反応の工学的性格
    5. 気相重合の工学的性格
  3. ポリマー製造プロセスの概要
    1. 製造プロセスフロー
    2. プロセス機器と単位操作
  4. 重合反応槽の設計と操作
    1. 重合反応機構と反応速度
    2. 撹拌・混合
    3. 除熱・伝熱
    4. 操作の安定化と持続
  5. プロセス各部の設計と操作
    1. 溶媒の回収・精製
    2. モノマーの精製
    3. ポリマー回収
    4. 脱モノマーと脱触媒
    5. ポリマー乾燥・造粒・分級
    6. 排水・廃ガス処理
  6. プロセスの安定・定常操作
    1. プロセス各部の状態把握
    2. 製品の分析・品質管理
  7. スケールアップの考え方
  8. プロセス流体の基礎物性
    1. 原料系の物性定数
      • 分子量
      • 密度
      • 比熱
      • 沸点
      • 凝固点
      • 蒸発潜熱
      • 温度-蒸気圧曲線
      • 混合時の溶解性
      • 共沸有無
      • モノマー重合反応熱
    2. 重合体の物性定数
    3. 重合反応系の物性定数
      • 密度 (比重)
      • 比熱
      • 粘度等の温度依存性の調査
      • 実測
      • 推算
  9. 化学工学実験
    1. 各スケールのプロセス条件の特性
    2. ラボ (実験室) レベル/ビーカースケールでの検討
    3. ベンチスケールでの検討
    4. パイロットスケールでの検討
    5. スケール別 検討実験の実例
  10. 生産設備設計のための調査と投資採算性
    1. 関連法規・規制
    2. 製品需要家の製品要求性能と許容振れ幅
    3. スケールアップ検討と開発テーマ評価 (投資採算性)
  11. 質疑応答

受講料

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