モータは、洗濯機、エアコンなど家電製品、最近では電気自動車 (EV) が注目され、幅広い分野で使用されている。その中でSRM (スイッチドリラクタンスモータ) やSynRM (同期リラクタンスモータ) は、永久磁石のレアアース材を使用しないため、価格高騰や供給不安の問題から近年、レアアースレスモータとして再注目を集めている。 レアアースレスモータのメリットは、ロータには磁石や巻線がなく、電力損失がほとんどない。永久磁石モータの性能と誘導モータのシンプルさと保守メンテナンスの利便性を兼ね備えている。高速回転の遠心力によるロータの破壊のリスクが小さく、逆起電力の上昇による可変回転速度が広く使えることから様々な製品へのレアアースレスモータの適用を検討されている。その反面、モータを駆動するインバータの電源電流に発生するトルクリップルが大きく、回転時に回転力の変動に伴い、騒音を発する場合もあり問題がある。 本セミナーでは、レアアースレスモータの回転原理、課題は何か。他機種とのモータ特性比較、位置付けと今後の動向を解説する。レアアースレスモータの振動騒音発生メカニズムとその対策低減の事例を多く紹介する。また、本セミナーは「47年間の各種モータ設計・品質の実務に携わった経験とノウハウ」を持つ講師が、事例を交えて「実際に業務で使える内容」に重きをおき解説する。