FDA査察指摘2,500事例に基づくラボと製造のデータインテグリティ実務の必須ポイント

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本セミナーでは、データインテグリティ (DI) の基礎、DI査察指摘の実際、スプレッドシートのDI留意点 、ラボにおけるDI対応実務 、電子記録・電子署名とCSVの基礎について、豊富な経験と実務に基づき、事例を交えながら詳しく解説いたします。

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プログラム

データインテグリティ (DI) の基本要件はALCOAプラスであるといわれている。一方、査察官が期待するDI実務は、システムや機器におけるDI機能の普及とともに高くなる。従って、各極のDIガイダンスを読み込んでALCOAプラスを頭のなかで深掘りしても、査察官がその時点で期待するDI実務レベルにたどりつけない。  査察官が期待するDI実務レベルは、当局査察における指摘事例から学び取るのが確実である。査察指摘の開示が最も進んでいるのはFDAであり、生の査察指摘文書 (FDA Form 483) をすべて入手できる。  本講座では、米国情報公開法 (FOIA) にもとづきFDAへ開示請求して入手した2,500件を越す生の査察指摘事例を踏まえて、DIの基礎と実務を具体的に説明する。なお、FDAの年間査察指摘件数は約1,000件である。

 DI対応の対象は、電子記録、紙の記録 (手書き記録、プリントアウト) の両者である。また、電子記録を生成しない製造装置も対象となる。

 FDAの生の査察指摘によれば以下の様なDI指摘が多い。

 FDA査察におけるDI指摘はQCラボに集中していたが、製造における指摘が目立ち始めてきた。特に製造におけるDI実務対応の要件は査察指摘事例から学び取る必要があり、製造管理のインテグリティと考えて実務対応するのがよい。電子記録を生成しない製造装置であってもコンピュータの管理について指摘される。ALCOAプラスを深堀りしても製造管理のインテグリティ対策を講じるのはむつかしい。  CSVとERES (電子記録/電子署名) の基礎を説明したうえでFDAのDI査察指摘事例を紹介するので、コンピュータに馴染みのなかった方でも「行うべきこと」を具体的に基礎から実践までを習得していただける。また、増加しつつあるクラウドサービス利用における留意点やスプレッドシートのCSV/DI対応の概要も説明する。700スライドを超すテキストと補足資料として320ファイルを収載した付録CDにより受講後の高度な自己研鑽が可能である。

  1. 改正GMP省令とPIC/S
  2. データインテグリティとは
  3. CSVとERESの基礎
  4. データインテグリティ用語
  5. FDAのDI査察指摘
    1. 指摘トップ10
    2. 国内における指摘
    3. ラボにおける指摘
    4. 製造における指摘
  6. スプレッドシートのFDA指摘とその対応
  7. DI実務対応
    1. 紙記録 (ラボ、製造共通)
    2. コンピュータ化システム (ラボ主体)
    3. 製造装置と検査装置
  8. DIポリシーと手順書の策定方針
  9. クラウドサービス利用における留意点
  10. 主要ガイダンスの概況
  11. PIC/S査察官むけガイダンスの解説
  12. MHRAガイダンスの要旨 (英国医薬品庁)
  13. FDAガイダンスの要旨
  14. 良くある質問
    • 以下をはじめとする質問、および事前に提出いただいた質問にお答えする。
      以下のQ&Aは700スライドを超すテキストに含まれている。
      1. 監査証跡の定期的レビューをどのようなタイミングで行えばよいのか
      2. 監査証跡の定期的レビューをどのような方法で行えばよいのか
      3. 監査証跡機能がない場合どのように対応すればよいのか
      4. 監査証跡機能がないと査察で指摘されるのか
      5. 監査証跡はどのようにバリデートすればよいのか
      6. 試験関係者がシステム管理者になるとなぜ指摘を受けるのか
      7. HPLCのプリントアウトを生データとすると指摘を受けるのか
      8. データインテグリティはどのように査察されるのか
      9. 工程内検査のインテグリティは査察されるのか
      10. 個別のアカウントを設定できない器機/システムは更新が必要か
      11. 電子生データはどのように管理・運用すればよいのか
      12. スタンドアロン機器のデータインテグリティ対応はどの程度必要か
      13. ハイブリッドシステムはどのように対応すればよいか
      14. FDA査察をのりこえるにはどのような対策が必要か
      15. 治験薬における対応はどの程度必要か
      16. リスク対応はどのように行えばよいのか
      17. OOS処理の査察指摘はどのようにすれば回避できるのか
      18. LIMS導入はデータインテグリティ対応となるか
      19. Empower 3等のCDS導入はデータインテグリティ対応となるか
      20. バックアップの定期的リストアテストは必要か
      21. ALCOAをベースにGAPチェックリストを作ろうとしたが難しい
      22. 試験実施者に解析メソッド作成・変更の権限を与えて良いか
      23. 同じ分析装置にGMP試験とGMP適用外の試験を混在させてよいか
      24. 電子記録バックアップの隔離保管は必要か
      25. システム管理を行うIT職員にGMP教育は必要か
      26. OSへの共通IDログインは許容されないのか
      27. スプレッドシートのデータインテグリティ留意点
      28. LIMSやSDMSへデータを吸い上げたら分析機器のデータを削除してよいか
      29. デジタル画像を生データとする場合、何に注意すればよいか
      30. 機器使用台帳 (機器使用ログ) に何を記載しなければならないのか
      31. AIの使用は認められるか
      32. コンピュータ化システムの再バリデーション頻度はどの程度が適切か
      33. バリデーション資料はどの程度の期間保存する必要があるか
      34. CDやDVDの劣化確認方法
      35. バックアップHDDの点検頻度
      36. アジャイル型開発は認められるか
      37. サーバーのシステム管理者アカウントを共有してよいか
      38. 崩壊試験や呈色滴定などのDI対応方法は
      39. 装置や機器のエラーをQAに報告すべきか
      40. ミラーリング (RAID1) はデータバックアップになるか
      41. 業者保守作業における監査証跡のレビューは必要か
      42. 検量線と面積計算のバリ資料を査察で求められた時の対応は
      43. イベントログの定期レビューを査察で求められた時の対応は
      44. CMCなど研究開発におけるDI対応は
      45. バックアップ/リストアの要件とその対応方法は
      46. 旧システムのデータが新システムで異なる結果となる場合の対応方法は
      47. 見読性の長期維持方法は
      48. 電子署名した電子記録をシステムから取り出してよいか
      49. 電子署名した電子記録のプリントアウトに手書き署名は必要か
      50. PDFを編集できると査察指摘を受けるか
      51. 装置バリデーションにおけるURS必要性の指導方法は
      52. デジタル署名と電子署名の使い分けは (リモートワーク対応)
      53. 電子文書を電子的に照査・承認する方法は (リモートワーク対応)
      54. パスワード定期変更の頻度は
      55. バリデーション指針とはどのようなものか
      56. エクセルの保護機能破り対策は
      57. CSVをはじめて要求された装置メーカの対応は
      58. 製造検査装置における個々検査データ (計量値) のバックアップは必要か
      59. 理不尽な監査指摘へどのように対応すればよいか
      60. 監査証跡の回顧的レビューにおける留意点は
      61. アジャイル型で開発されたシステムのバリデート方法は
      62. ChatGPTに正当性はどの程度あるのか
      63. CAPAはどのように指摘されるのか
      64. バックアップデータのリストアはどのように検証すればよいのか
      65. 臨床試験におけるラボの管理はどのようにすればよいのか
  15. 質疑応答

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