(2025年3月17日 10:00〜11:50)
2050年に実現を目指しているゼロエミッションな社会では、プラスチックや炭素繊維等の有機材料は循環利用が原則となり、原料となるの炭素源は空気中の二酸化炭素と考えられている。本講演では、最新の有機材料の循環利用技術を解説し、その課題を検討する。
(2025年3月17日 12:50〜13:50)
(2025年3月17日 14:00〜15:00)
リサイクルされた炭素繊維基材から複合材料を成形する技術について、現在の技術動向をふまえて説明する。特にリサイクル炭素繊維の不織布基材に熱可塑性樹脂を含浸させてCFRTPを成形する技術研究について詳しく紹介する。
(2025年3月17日 15:10〜17:00)
これまで炭素繊維強化プラスチック (CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics) は、軽量化による燃費の大幅な向上が期待される航空機に使われてきた。2010年代に入ってからは、様々な電子機器を装備した高級車や、大量の蓄電池を積んだ電気自動車などの軽量化のためにも使われるようになった。また、最近では大型の洋上風力発電のブレードにも使用され始めた。大型の風力発電設備では、従来使用されていたガラス繊維は、ブレードの自重を支えられないからである。その結果、炭素繊維 (CF) は最近5年間で約2倍の生産量となり、それに伴って使用済みCFRPおよびCF生産工程廃材も大幅に増加している。また、CFを用いた輸送機器は軽量化でき燃料は節約できるが、CFを製造する際には長時間高温で焼成するため、多量のエネルギを必要とし、環境影響評価 (LCA) の結果では環境によい材料ではないとされる。長距離を走る商業用輸送機器でのみ効果が得られるという東京大学の高橋らの試算がある。その対策としては、使用済みの輸送機器から回収したCFを、同種の輸送機器に再利用することが最良の方法としている。 本セミナーでは、国内並びに国外におけるCFRPのリサイクル技術の最新動向を紹介する。
日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。