紙製容器包装へのコーティング技術と機能発現

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本セミナーでは、紙製容器包装について取り上げ、規制状況、包装材料における化学物質と健康影響要因、メーカーの要求を満たすバリア性、長期保存性を実現する方法を、豊富な事例と共に紹介いたします。

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プログラム

第1部 紙を主体とした容器包装材料の法規制動向とプラスチック規制、PFASの影響

(2025年3月13日 10:30〜12:00)

 日本は、2025年6月から樹脂のPL (ポジティブリスト) が完全施行となるが、紙に関する国の基準はなく、業界団体の自主基準のみである。欧米中等の多くの国は、紙の基準があり、特に独と米は充実している。又、国連プラスチック条約は昨年末の会議で合意に至らず、継続審議となった。EUは、食品包装にPFASとビスフェノールAの使用禁止を決めた。本講は、国内外における紙規制の最新動向、及び包装材料の安全問題の最新動向を紹介したい。

  1. 初めに – 包装を取り巻く環境 -
  2. 食品包装の基礎
    • 材料別使用割合
    • 食品包装の安全性とは
  3. 日本の食品衛生法
    • 材質規格
    • 紙の基準
    • 7つのテーマ
    • 日本製紙連合会自主基準
  4. 米国の食品包装規制
    • 法規制体系
    • 紙の規格
    • 製品別登録制度
  5. 欧州連合の食品包装規制
    • 食品接触物質
    • 独の紙規格
    • スイスの印刷インキPL
  6. 海外諸国の法規制の最新動向
    • 中国
    • インドネシア
    • ベトナム
    • ASEAN等
  7. PFASの規制動向
    • 包装製品例
    • EUの使用禁止
    • 米国の規制強化
    • 包装への影響
  8. ビスフェノールAの規制動向等
    • EUの使用禁止
    • 仏の鉱油使用禁制
  9. 国連プラスチック条約の審議状況
    • 論点と問題ある製品
    • 日本への影響
  10. まとめと企業の対応
  11. 参考文献及び情報入手方法

第2部 水系コーティング剤の開発と耐油性の向上、フッ素フリー対応

(2025年3月13日 13:00〜14:30)

 従来からある製紙用途から近年ニーズの高まっている減プラや脱フッ素に対応した水系コーティング剤に関して紹介する。

  1. 塗工方法
    1. 塗工方法の種類と特徴
  2. 表面紙力剤
    1. 表面紙力剤とは
    2. 表面紙力剤の種類と特徴
      • 澱粉
      • PVA
      • PAM
    3. 高浸透性PAM系表面紙力剤の設計および性能
  3. 表面サイズ剤
    1. 表面サイズ剤とは
    2. 表面サイズ剤の種類と特徴
      • 溶液タイプ
      • エマルジョンタイプ
    3. エマルジョン型の表面サイズ剤の設計および性能
  4. 紙包材向け水系コーティング剤 (フッ素フリー対応)
    1. プラスチック包材の紙化や耐油紙の脱フッ素化の動向
    2. ヒートシール剤 (AW-100シリーズ) の性能と特徴
    3. 水蒸気バリア剤 (AW-500シリーズ) の性能と特徴
    4. 耐油剤 (AW-200シリーズ) の性能と特徴

第3部 水溶性・生分解性ガスバリア樹脂の紙コーティング材特性と容器包装への応用

(2025年3月13日 14:45〜16:15)

 SDGsの社会的ニーズが高まる中、脱プラスチック化がグローバルな課題となっている。これまで、食品包装容器では鮮度保持を目的にプラスチック容器が用いられてきたが、紙ベースのガスバリア基材への置き換えの検討が進んでいる。本講演では、まずガスバリア特性に優れ、生分解性を併せ持つ「エクセバールTM」に関する知識を習得して頂き、次いで、紙コーティング材の特性理解と食品包装容器分野への応用例に関する知識を説明する。

  1. 食品包装容器分野での脱プラスチックの取り組み動向
    1. 欧州の動向
    2. 米国の動向
    3. アジア (日本・中国) の動向
  2. 「エクセバールTM」の物性
    1. 基礎物性
    2. 酸素バリア性能
    3. 水蒸気バリア性能
    4. 耐油性能
    5. 生分解性
    6. ヒートシール性
    7. 食品包装法規制対応
  3. 紙コーティング材の特性と容器包装への応用
    1. ガスバリア紙の動向
    2. ガスバリア紙への応用
    3. ガスバリア紙のリパルプ特性
  4. 「エクセバールTM」のコーティング工程での留意点
    1. 塗工方法の影響
    2. 泡立ちの影響
    3. 乾燥温度の影響
    4. 乾燥工程汚れに関する検討

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