本セミナーでは、乾燥の基礎理論、最適な乾燥条件の設定、乾燥パラメーターの推算、乾燥工程の設計、乾燥設備の違いと特徴、高分子膜の溶剤調湿、実験室から量産にスケールアップする際の留意点、風ムラ・ベナールセル・凹凸ムラ・泡・白化・面状トラブルの原因と対策について詳解いたします。
機能性フィルムをRoll To Rollのウェット工程で製造する際、塗って乾かす工程が必ず必要になる。この中で、乾燥工程は膜質に大きく影響し、新製品開発をスケールアップして量産機で試作しても、少量品の品質性能を再現しにくい一因である。更に乾燥速度は生産能力速度に直結するので、品質を損なわずに生産性を保つ乾燥方法と条件を見つめなければならない。しかし、乾燥を解説した書物や論文は特殊な現象を取り扱っていたり、厳密さを突き詰めるがあまり、数式が羅列して難篩過ぎる。また、水系と有機溶媒系で共通して取り扱う書物が少ない。一方、乾燥現象は洗濯や風呂あがりのドライヤーなど、日常生活で経験する現象であり、乾き方や乾燥時間について誰もがイメージを持っているし、水系・有機溶媒系に関わらず移動現象として共通した説明が可能である。 そこで、「程ほどにイメージを持てる丁度良い解説」を目指して、このセミナーでは「乾燥プロセスのイメージ作り」ができるよう、乾燥現象のツボを難篩過ぎず解りやすく解説する。基礎理論を紹介した上で、演習ツールを活用して、実際の乾燥条件の計算方法、乾燥パラメター (蒸発潜熱、飽和蒸気圧など) の推算方法、更に風ムラやベナールセルなど塗工品で発生する面状トラブルの原因と対策、赤外線乾燥のツボやホットプレート乾燥と熱風乾燥の違いなどを解説する。
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。