電子デバイス製造工程において、静電気帯電を起因とした不良・不具合の問題は定常的に発生しております。ESD問題の事例は、従来は人体帯電モデルが支配的でありましたが、十数年前からそれ以外の問題も加わってきました。それらは、CDM (帯電デバイスモデル:Charged Device Model) 、CBE (帯電した電子基板からの放電:Charged Boad Event) 、CDE (帯電したケーブルやハーネスからの放電:Cable Discharge Event) 、ICテストソケットの帯電など多岐に及び、その内容も複雑かつ難しい (低電位管理) 内容になってきております。
このような背景から、静電気放電 (ESD) 対策に関する対応が年々増えて来ております。PCBの実装・製品組み立て工程におけるESD問題が最近注目をされて来ました。加えて、LSI製造技術が進展しチップレット (Chip Let) 技術の採用に伴い、更なる対策 (帯電電位:±30V以下) が求められています。これからのESD対策を行う為には、ESD/ESA問題に対して、正しい認識や知識が求められてます。
本セミナーは、静電気の基本を再認識し、ESD対策に関する基本的なアプローチについて解説し、最近必要と成ってきている新たな情報を加えます。更に、静電気を正しく認識して頂く重要なポイントとして、静電気の測定・イオナイザーの効果確認等を、計測器を用いた実演を参考に正しい静電気対策のプロセスを解説します。
- 静電気の基礎
- 静電気とは? (静電気利用と問題)
- 電荷・静電容量・電位
- 静電気発生のプロセス (摩擦・剥離・誘導と帯電列)
- 静電気放電 (ESD) のプロセス (コロナ・グロー・アーク)
- 帯電電位と塵埃付着の関係 (エッジ効果)
- 静電気問題及び対策 (静電気の数値化・可視化)
- 抵抗測定器
- 静電気測定器
- 電界計
- ACFB表面電位計
- DCFB表面電位計
- 実演:歩行中の人体帯電測定・対象物の大きさと測定器毎の精度
- 電荷量の測定 (ナノクーロンメーター)
- イオナイザーの検査・評価 (チャージド・プレートモニター)
- 静電気放電の検出
- 静電気による問題
- 人体帯電モデル (HBM)
- チャージドデバイスモデル (CDM)
- 帯電したPCB基板からの静電気放電 (CBE)
- 帯電したケーブルからの静電気放電 (CDE)
- 静電気帯電が形成する電界による誘導帯電
- 静電気対策の基本・接地
- 導電性材料・拡散性材料の使用 (温湿度環境と表面抵抗値・対策レベルと表面抵抗値)
- 加湿 (湿度環境と静電気帯電電位の関係)
- 静電シールド (電界の遮蔽)
- イオナイザー
- イオンの生成方式
- 放射線型
- DC型
- パルスDC型
- AC型
- パルスAC型
- 高周波型
- 次世代AC型
- 形式
- バー型
- デスクトップ型
- オーバヘッド型
- ノズル型
- ガン型
- イオンバランス制御方式
- 性能評価
- イオンバランス
- イオンバランスの均一性
- 減衰特性
- 誘導帯電の有無
- EMI
- 製造現場における静電気対策
- 半導体製造前工程
- 異物対策の再確認
- FOUP・SMIF PODの帯電
- Chip Let技術を採用する場合、新たにESD問題の対策が必要
- 半導体製造後工程
- ICテストソケットでは2回放電する
- Chip Let技術を採用する場合、新たなESD対策が必要
- 液晶製造工程
- 搬送中のガラス基板へのイオンブローは両面同じ位置で行う
- ガラス基板へのイオンブローは両面に
- PC基板製造工程
- スクリーン印刷後のPCBは、高い帯電電位を持つ
- SMT装置内部でのイオンブローが必要と成って来る
- マウントするデバイスの帯電電位・電荷量に注目
- シート材製造 (フィルム等)
- 射出成型工程
- 製品組み立て工程
- Q&A
受講者の声
- 当社ではワークが露光基板で大きいため帯電量も大きく装置の動作に不具合が生じる事があり、イオナイザによる除電方法の例が参考になりました。
- 実演含め静電気、放電の説明が非常に分かりやすかったです。
- 分かりやすく非常にためになる内容でした。測定機器については考える時間が足りず理解が追いつきませんでした。
- 詳しい解説で理解が深まりました。
- 大変勉強になる内容でよかった。
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