ITは、ビジネスの変革や業務のスピードアップを通し、顧客満足度の向上と会社競争力の強化を支援するものです。ところが、特にGxP領域ではコンピュータシステムバリデーション (CSV) 対応があるからと、ITが業務変革の妨げとなっていると言えるのではないでしょうか。
グローバル競争にさらされている医薬品や医療機器など規制産業では必須であるCSV対応の本来の目的を見直し、効率的なCSV対応で業務をリードできるITを目指していくことを目的とした講演です。
医薬品、医療機器など規制産業に関わるIT担当者、サプライヤ様だけでなく、GxP業務を担当し、ITをよりよく業務で使いたいと考えておられる方が対象となります。
- 世の中の変化
- 世界の流れの変化から読み取るシステムの品質の重要性を説明します。
- CSVの必要性
- CSVプロセスの考え方
CSVはどのようなプロセスで進められるか、IT関係者以外のGxP業務担当者でも理解できるように説明します。
- 規制産業における製品の品質
- 規制産業でCSVが求められる背景
- CSVのプロセス考え方
- CFR Part11と厚労省ER/ES
電子化するために対応すべき当局からの通知を理解します。電子化でのリスクを洗出し、その軽減策を考えて行きます。
- 従来のCSVの進め方
従来のCSVの進め方を理解することで、具体的にどのような手法でコンピュータシステムの品質を確保するかを勉強します。
- CSVのグローバル標準手法であるGAMP
- いつからCSVを行うのか
- バリデーション計画書
- 従来のCSVの進め方の問題点
従来のCSVの進め方でなぜ多くの問題が発生しているか、その原因を分析します。
- CSVへの過剰対応
- 「バリデーションはうまくいきました。稼働後のバリデーションシステムはトラブル続きです。」がCSVでしょうか?
- 「CSVがあるから、業務改善したいけど、バージョンアップまで待とう。」で競争力が付きますか?
- いい製品を待っている患者様のためになりますか?
- CSVの正しい理解と実践
患者様の安全、無駄の排除、データの信頼性を求めるCSVとはどのようなことかを学びます。
業務をよくするためのCSV (GAMP5) の正しい理解と実践。具体的に製品導入をすることを仮定して、CSVの進め方を学びます。
- コンセプトとバリデーション計画書
- バリデーション計画書の実施 (プロジェクト) と運用
- リスク評価
- サプライヤー監査
- 裁量と規制
- 世界の患者様のために製品導入から運用のCSV例
- まとめ