紙系材料とその複合加工

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本セミナーは、紙系材料を開発・利用するために不可欠な紙の構造と物性の理解を目的として、材料としての紙の基礎知識から、その広範な物性を詳しく説明し、紙加工に向けた物性研究の動向と展望についても解説いたします。

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プログラム

現在、我々の周囲にある材料は、鉄やアルミ等の金属類、ガラスを主とする無機系材料、紙およびプラスチックの有機系材料である。その中で紙は鉄よりは新しいが、プラスチックよりは格段に古い,約二千年の歴史を有する材料である。近代製紙産業は、蒸気機関に始まるエネルギー革命と共に発展してきたのだが、地球に埋蔵された石炭・石油を利用するエネルギー革命はまた同時に地球温暖化を引き起こした。今後、この温暖化を止めるには、埋蔵炭素資源でなく、循環炭素資源である木材を、さらにそれを繊維原料とする紙を上手く利用することが肝要になる。  紙は、かつて印刷・情報媒体としての利用が大半であったが、最近は、物流・包装関連用途が急拡大している。他方石油製品でもあるプラスチックはマイクロプラスチックなど環境問題も引き起こし、今や脱プラとして紙容器の開発が盛んである。今日のSDGs社会ではリサイクルも望まれるが、紙材料はその点でも際立った優等生である。  本セミナーは、紙系材料を開発・利用するために不可欠な、紙の構造と物性の理解を目的とするのだが、材料としての紙の基礎知識から、その広範な物性を詳しく説明し、紙加工に向けた物性研究の動向と展望についても述べる。

  1. はじめに
    1. 紙の歴史・変遷
    2. 紙パルプ産業の特徴 とくに紙のリサイクル特性 (廃プラスチックのリサイクルは難しい)
    3. 原料としての木材、その化学成分
    4. パルプの種類と漂白
    5. 抄紙工程
  2. 紙の構造
    1. マクロから見た構造、ミクロから見た構造 (三次元観察)
    2. 坪量、厚さとその評価法
    3. 構造と物性における不均一性
    4. 不均一性の1例:地合い
    5. 表面構造 (粗さ) とその評価法
    6. 内部構造 (空隙構造) とその評価法
  3. 紙の物性
    1. 光学物性とその評価法
    2. 多孔物性とその評価法
      • サイズ性
      • 透過性等
    3. 力学物性とその評価法 [単繊維試験を含む]
    4. 感性的性質 (含、摩擦) とその評価法
    5. 水分の影響
  4. 紙の複合加工
    1. 塗工
    2. 含浸
    3. 貼り合わせ
    4. 次元化する紙系材料
    5. 段ボール
    6. 紙袋
    7. 紙管
    8. 液体容器
    9. 紙器
    10. モールド
  5. プラスチック代替を目指して (既存技術の応用)
    1. 伸展性の向上
    2. 透明性の向上紙
    3. バリアー性の向上
  6. おわりに
    1. 紙系材料研究開発の進め方
    2. 試験法、参考書

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