二酸化炭素を有効利用する技術として、二酸化炭素からポリマーを合成する技術が注目を集めている。
本セミナーでは、合成の原理・メカニズムから技術動向、用途展開まで二酸化炭素由来ポリマーについて幅広く解説いたします。
日時
- 2012年9月24日 12時30分〜 2012年9月24日 18時10分
プログラム
第1部 二酸化炭素を原料とするポリマー有機材料の合成技術動向の現状
(2012年9月24日 12:30〜13:30)
産業活動により排出された二酸化炭素が地球温暖化に関連しているかもしれないことから、二酸化炭素は、その潜在的な有用性にもかかわらず、不要なもの・悪いものという印象をもたれている。 本講演では、地球温暖化問題と化石資源枯渇問題の解決に直接的に寄与することが期待される、二酸化炭素の化学的利用に関する技術、実例を概観し、紹介する。
- 二酸化炭素についての基礎
- 二酸化炭素とは
- 二酸化炭素の有効利用 概論
- 資源・エネルギー・環境問題と二酸化炭素の関連
- 二酸化炭素の変換の考え方・方法と用途
- 二酸化炭素の反応メカニズム,プロセスの比較
- 古典的な化学品製造プロセス
- 二酸化炭素の有効利用 事例の紹介
- メタノールの製造
- エネルギー化と燃料の製造
- 鎖状カーボネート,環状カーボネートの製造
- ポリマーの製造
- その他
- 現状の課題と今後の展望
- 質疑応答
第2部 二酸化炭素を直接原料とする脂肪族ポリカーボネートの合成
(2012年9月24日 13:40〜15:00)
二酸化炭素を直接原料とする有機合成反応の一つエポキシドとの交互共重合による脂肪族ポリカーボネートの合成がある。これは二酸化炭素から1段階のみの反応でポリマーが得られる画期的な反応で、40年以上前の最初の発見の直後から優れた触媒を開発しようとする試みが行われ、現在もなお活発な研究が続いている。 本講演では、触媒開発の歴史やそのアイデアの紹介から解説を始め、さらに近年の研究開発動向を紹介しながら、世界的な開発の進捗状況と事業化への課題と展望を説明する。
- 二酸化炭素・エポキシド交互共重合による脂肪族ポリカーボネートの合成 緒論
- 最初の発見,背景・経緯
- 研究開発の課題
- 二酸化炭素・エポキシド交互共重合用触媒の研究開発
- 触媒開発の課題歴史
- 触媒開発の事例
- 触媒開発の最近の事例
- 脂肪族ポリカーボネート樹脂の諸物性と特徴
- 脂肪族ポリカーボネート樹脂の物性概説
- 脂肪族ポリカーボネート樹脂の構造と物性の相関
- 脂肪族ポリカーボネート樹脂の想定される用途と課題抽出
- 脂肪族ポリカーボネート樹脂の物性向上のための研究開発
- 樹脂物性向上のためのアイデア
- 樹脂物性向上の事例
- 工業化・実用化に向けた研究開発動向
- 日本の取り組み
- 諸外国の取り組み
- 現状の課題と今後の展望
- 質疑応答
第3部 二酸化炭素を原料とする非ホスゲン法芳香族ポリカーボネートの工業化製造技術
(2012年9月24日 15:10〜16:30)
旭化成が開発した、世界で初めての「CO2を原料とする非ホスゲン法芳香族ポリカーボネート製造プロセス」は、台湾での工業化成功 (2002年合弁: 5万トン/年、現在15万トン/年) に引き続き、2008年ライセンシー3社 (韓国2社、ロシア) が商業運転 (各6.5万トン/年) を開始した。4社ともポリカーボネート事業の新規参入に成功している。韓国1社は2012年に能力を倍増する。2011年サウジアラビアで26万トン/年の大型プラントが稼働した。 芳香族ポリカーボネートはこれまで全てCOを原料として製造されており、しかもその殆どが毒性の高いホスゲンと、溶媒として発がん性の懸念がある塩化メチレンと水を大量に使うホスゲン法である。本講座ではGSC (グリーン・サスティナブルケミストリー) を実現しているこのプロセスの概要を紹介する。
- 芳香族ポリカーボネート樹脂 ( PC ) とは?
- プラスチックの種類とエンジニアリングプラスチック
- 芳香族ポリカーボネートの用途
- 芳香族ポリカーボネートの性能
- 芳香族ポリカーボネート樹脂 (PC) の工業化の歴史
- 芳香族ポリカーボネート樹脂 (PC)
- 製造法と生産能力
- 究極の理想的製造プロセス
- 芳香族ポリカーボネート樹脂 (PC) をどうやって造るか?
- ホスゲン法
- 非ホスゲン法
- 旭化成法非ホスゲン芳香族ポリカーボネート製造プロセス
- 原料CO2とEO
- 非ホスゲン法プロセスの開発を阻む技術の厚い壁
- 旭化成法非ホスゲンプロセス開発の歴史
- 旭化成法:究極の理想的プロセスに近づく夢のプロセス
- モノマー製造工程におけるブレークスルー
- 樹脂製造 (重合) 工程の壁とブレークスルー
- 旭化成法芳香族ポリカーボネート樹脂の特徴
- 旭化成法芳香族ポリカーボネート製造プロセスの経済性
- 旭化成法成功の波及効果・発展性と社会への貢献
- 旭化成法芳香族ポリカーボネート製造プロセスのライセンス
- 質疑応答
第4部 高分子固体電解質の研究開発における二酸化炭素の溶媒・原料利用
(2012年9月24日 16:50〜18:10)
固体高分子電解質 (SPE) は、ポリエーテルなどの極性高分子と塩 (イオン源) から構成される新しい電解質材料である。これまでの電解質材料は、有機溶媒や無機系固体が主流であった。SPEは、液体などの漏洩が無く、かつ高分子特有の柔軟性を活かすことができる。このような特徴は、デバイスの軽量化や薄膜化につながるため、次世代イオニクス材料として注目されている。 本講演では、前半にSPEの基礎 (高分子の構造、塩溶解メカニズム、イオン輸送現象、高次構造の影響など) を解説し、実用化に向けた問題点や今後の課題について述べる。後半は、特に二酸化炭素の有効利用という観点から、演者によるSPEへの応用の可能性について、最新の基礎研究成果を紹介する。
- 固体高分子電解質の基礎
- 固体高分子電解質のはじまりと歴史
- 固体高分子電解質の種類と構造
- 固体高分子中における塩解離とイオン生成
- 固体高分子中のイオン移動メカニズム
- 固体高分子電解質の現状と課題
- 固体高分子電解質に関する最新研究
- 二酸化炭素の応用 (1) 溶媒利用によるイオン伝導度の改善
- 二酸化炭素の応用 (2) 原料利用による新規高分子の合成
- その他の研究動向
- 質疑応答
会場
受講料
- 1名様: 45,000円(税別) / 49,500円(税込)
- 複数名: 38,000円(税別) / 41,800円(税込)
複数名同時受講の割引特典について
- 2名で参加の場合、1名につき 7,350円割引
- 3名で参加の場合、1名につき 10,500円割引 (同一法人に限ります)