遺伝子治療用製品・細胞医薬品・ウイルスベクターにおける承認申請・審査と品質管理・品質評価/ 非臨床安全性評価/臨床開発 全4コース (4日間)

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プログラム

Aコース 製造・品質試験/分析編

第1部『遺伝子・細胞製剤の製造・品質試験の実際〔QbD ベースの細胞製剤の品質と規格設定〕』

(2025年1月27日 12:45〜15:15)

 新しいモダリティである再生医療等製品や遺伝子細胞製剤の規格の設定は、細胞製造のプロセス開発や製造工程における品質試験を考慮していく上でも重要である。  本講演では、実際の上市されている遺伝子細胞製剤の品質試験について概観を述べると共に、新規細胞製剤の開発過程において、QbDを切り口とした規格の設定について議論を行いたい。

  1. 遺伝子細胞製剤
  2. 再生医療等製品
  3. CAR-T
  4. MSC
  5. 間葉系幹細胞
  6. GMP
  7. QC試験
第2部『遺伝子治療薬・ウイルスベクターにおける分析・品質管理』

(2025年1月27日 15:30〜17:30)

 現在、遺伝子治療用ウイルスベクターである組換えアデノ随伴ウイルス (AAV) の開発が進んでおり、欧米を中心にAAVを用いた臨床試験が数多く進められている。そうした状況に伴い、AAVの製造プラットフォーム技術と品質管理手法の開発が進んできた。本セミナーではAAVを中心に、ウイルスベクターの分析と品質管理の必要性、方法と結果の解釈について、データを交えながら説明する。

  1. ウイルスベクター製剤の概要
    1. ウイルスベクター製剤の構成
    2. 不純物の種類と影響
    3. 品質管理の必要性
    4. 規制との関係
  2. ウイルスベクター製剤の分析品質管理項目と分析方法
    1. ウイルスベクター粒子
    2. カプシドタンパク質
    3. 内包核酸
  3. ウイルスベクター製剤の安定性の概要
    1. 各種ストレスとの関係
    2. 溶液組成との関係
    3. 凍結乾燥

Bコース 非臨床安全性評価/臨床開発・市販後実態編

第3部『遺伝子治療用製品・細胞加工製品における非臨床安全性評価』

(2025年1月31日 10:30〜13:00)

 遺伝子治療製品と細胞加工製品の非臨床安全性評価は、それぞれ参考とすべきガイドラインや考え方が異なる。本セミナーでは再生医療等製品の非臨床安全性評価について、モダリティごとの留意点や審査における議論のポイントも含めて解説する。

  1. 再生医療等製品の非臨床安全性評価
    1. 遺伝子治療製品と細胞加工製品
    2. 非臨床安全性評価の目的
    3. 信頼性保証
  2. 遺伝子治療製品の非臨床安全性評価
    1. 基本的な考え方
    2. 生体内分布評価
    3. 一般毒性評価
    4. 遺伝子組込み評価
    5. 腫瘍形成及びがん化の可能性の評価
    6. 生殖発生毒性試験
    7. 免疫原性及び免疫毒性
    8. 増殖性ウイルス出現の可能性 (非増殖性ウイルスベクターの場合)
    9. 審査のポイント
  3. 細胞加工製品の非臨床安全性評価
    1. 基本的な考え方
    2. 一般毒性評価
    3. 造腫瘍性評価
    4. 非細胞成分・不純物の安全性評価
    5. CAR – T細胞製品
    6. 多能性幹細胞由来製品
    7. 審査のポイント
  4. 参考
    1. 指針・ガイダンス等
    2. 参考URL
第4部『製薬企業からみた遺伝子治療薬・細胞医薬品の日本での臨床開発〜承認申請〜市販後の注意点』

(2025年1月31日 14:00〜16:30)

CAR – T (キメラ抗原受容体T) 細胞療法であるチサゲンレクルユーセルを日本に導入する時の経験を当時直面した課題を含めて紹介したうえで、市販から4年以上経過した現状とさらに解決すべき状況についてお話をしたい。
  1. CAR-T細胞療法とは
  2. 日本における開発
    1. 治験開始まで
    2. 承認申請まで
      • オーファン指定
      • 治験実施
      • キットの要否の決定
    3. 市販に向けた準備
      • 治療に関連する薬剤の準備
      • PMS
  3. 市販の実態と課題
    1. 施設認定
    2. サプライチェーンの構築
    3. 直面している課題
      • 規格外品の倫理供給
      • リードタイムの短縮
      • 原材料供給施設としての在り方
      • CAR – T細胞治療の均てん化
  4. 今後の発展に向けて

Cコース 製造技術・品質管理/品質審査編

第5部『遺伝子・細胞治療におけるウイルスベクターの製造技術/品質管理と安全性・品質評価』

(2025年2月10日 12:45〜15:15)

 がんや希少難治性疾患に対する遺伝子治療用製品の開発は、分子病態に基づく明確な作用機序と臨床的効果から高い注目を集め、AAVベクターや遺伝子導入細胞などが国内外で次々に上市されている。  製造技術の向上に向けバイオロジクスの考え方が重要視されており、本講演では、QbDの考え方を取り入れた製造工程、製造分析の課題や、ベクター投与量低減化に向けた取り組みについて紹介する。

  1. 難治性遺伝性疾患に対する遺伝子治療
    • 遺伝子治療用製品の開発機運
    • 単一遺伝子疾患に遺伝子治療を考慮する条件
    • 遺伝子治療用製品の承認状況
    • 遺伝子治療に用いられる主なベクターの特徴
    • 遺伝子・細胞治療のストラテジー
    • 代謝性疾患、神経疾患の遺伝子治療
    • 血液疾患の遺伝子治療
    • 大量投与に伴う副反応の懸念
  2. 遺伝子治療用製品のモダリティー選択と開発動向
    • 筋ジストロフィーに対する新規治療法開発
    • エクソン・スキップ療法の課題
    • AAVベクターによる遺伝子導入と免疫応答
    • MSCを活用した低用量AAVベクターによる長期遺伝子発現
    • MSCsの炎症制御作用と再生医療的効果
    • 本格的普及に向けた臨床的対応
    • 予防的治療への展開 (希少疾患から慢性疾患へ)
    • 全身大量投与に伴う有害事象
  3. 製造・品質管理の課題と今後の展開
    • GMP製造と課題
    • FDA品質管理改革への対応
    • QbDの考え方とCQA
    • AAVベクター大量製造の工程とProcess Analytical Technology
    • 研究と倫理の両立 (生命・医学系指針への対応)
    • Scalable helper – free producer cell line
    • AAVベクター分析技術
    • PaVe – GT project (NIH) :遺伝子治療用製品CMC情報の共有化
    • Bespoke Gene Therapy Consortium:BGTC
    • 遺伝子治療の本格的普及に向けたSDGs
第6部『遺伝子治療用製品における品質審査/カルタヘナ審査の論点』

(2025年2月10日 15:30〜17:30)

 本邦においても薬機法上で定義される「遺伝子治療用製品」に該当する品目が4製品、薬機法上は「ヒト細胞加工製品」に分類されるex vivo遺伝子治療 (CAR – T細胞) については5製品が承認されている。  本講座では、これらの遺伝子治療用製品の品質面での審査の論点及びこれらに用いる可能性の高いウイルスベクターの取扱いのルールについて説明する。

  1. 遺伝子治療用製品とその分類
  2. 本邦で承認されたin vivo遺伝子治療用製品
  3. 本邦で承認されたex vivo遺伝子治療用製品
  4. 再生医療等製品の一般的な品質の考え方
  5. in vivo遺伝子治療用製品の品質の論点
  6. ex vivo遺伝子治療用製品の品質の論点
  7. 遺伝子組換え生物とカルタヘナ法
  8. カルタヘナ法第一種使用規程の考え方
  9. カルタヘナ法第二種使用等拡散防止措置の考え方
  10. カルタヘナ法の手続きについて

Dコース:CMC申請・薬事デザイン編

(2025年2月17日 10:30〜16:30)

第7部『再生医療等製品・遺伝子治療用製品におけるCMC薬事申請・CTD作成のポイント』

(2025年2月17日 10:30〜13:00)

 新モダリティ医薬品である再生医療等製品・遺伝子治療用医薬品の開発、承認が世界的に増えている。これらの製品の構造、特性、品質は多様であるが、基本的な開発プロセス及び承認申請資料であるCTD – Qの作成を学ぶことは、製造、品質の開発に不可欠である。  開発の早期から後期及び承認申請までのCMC開発を理解することで、国内及び海外開発を目指した無駄のないCMC開発を行う考慮点を理解することを目的とする。

  1. 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品の特徴
    1. バイオ医薬品との比較
    2. 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品のタイプ
    3. コンビネーション製品
    4. 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品の主な課題
  2. 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品の基本的なCMC開発プロセス
    1. 前臨床研究、臨床研究並びに治験におけるCMC開発
    2. 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品の承認申請
    3. 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品の市販
  3. 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品のPMDA相談
    1. RS総合相談、RS戦略相談
    2. 事前面談と対面助言相談
    3. 先駆け総合評価相談
    4. 迅速審査制度
  4. 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品におけるガイダンス
    1. 再生医療等製品の5指針
    2. 再生医療等製品のミニマムコンセンサスパッケージ (MCP)
    3. 遺伝子治療用製品のガイダンス
    4. カルタヘナ法
    5. 生物由来原料基準
  5. 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品のCMCのドキュメンテーション
    1. 臨床研究〜承認申請の各開発段階の品質のドキュメンテーション
    2. 製造方法並びに規格及び試験方法等に関する資料:
      1. 製品の構造、構成細胞、導入遺伝子に関する資料
      2. 使用する原料、材料又はそれらの原材料に関する資料
      3. 製造方法に関する資料
      4. 規格及び試験方法に関する資料
    3. 安定性に関する資料:
    4. 輸送、保存条件、有効期間の根拠に関する資料:
    5. CTD形式のドキュメンテーション
      • S.1 一般情報
      • S.2 製造
      • S.3 特性
      • S.4 原薬の管理
      • S.5 標準品又は標準物質
      • S.6 容器及び施栓系
      • S.7 安定性
      • P.1 製剤及び処方
      • P.2 製剤開発の経緯
      • P.3 製造
      • P.4 添加剤の管理
      • P.5 製剤の管理
      • P.6 標準品又は標準物質
      • P.7 容器及び施栓系
      • P.8 安定性
      • A.その他
第8部『再生医療等製品・遺伝子治療用製品におけるCMC薬事デザイン (CMC薬事戦略) 』

(2025年2月17日 14:00〜16:30)

 新モダリティ医薬品の世界的な開発、承認が世界的に増えているが、従来のCMC開発の延長線上の手法では十分でない。  再生医療等製品・遺伝子治療用製品の製造と品質の主な課題を理解するとともに、その課題に対応する管理戦略構築の考慮点を理解する。そのうえで開発上のリスクを回避し、コストと開発期間を削減するCMC薬事のポイント、考え方を学ぶことを目的とする。

  1. 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品のCMC開発における主な課題
    • 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品の製法検討
    • 製法変更及び製造所の技術移転
    • 品質の一貫性、同等性評価
    • 再生医療等製品のベリフィケーション
    • 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品の商用製法の確立
  2. 再生医療等製品のCMC課題への対応のポイント
    • 開発初期の品質管理戦略
    • 開発後期の品質管理戦略
    • 副構成体 (医療機器、器具等) の開発
    • 文書作成における信頼性の保証
    • 難度の高い製造の技術移転と同等性評価
    • 品質特性評価と品質管理戦略の構築
    • Non-GMP/GMP/GCTP対応
    • PMDA相談、承認申請資料の作成
  3. 再生医療等製品及び遺伝子治療用製品のCMC開発デザイン
    • 再生医療等製品・遺伝子治療用製品のCMC開発設計の基本
    • CMC薬事文書の作成のポイント (CMC薬事デザイン力)
    • 製品開発事例 (ベストプラクティス)

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