医薬品中の不純物については、大別して有機不純物、無機不純物、残留溶媒の3区分から構成され、各々が科学的及び安全性の2つの側面から評価・管理することが重要である。そのために先ずは最も基本となるICH Q3A、Bガイドラインに示された原薬、製剤中の不純物評価と管理方法、及び原薬中残留溶媒ガイドラインICH Q3C (日局17) に沿って説明する。
一方、原薬中の不純物については、出発物質や製造方法等に変更 (合成ルート、試薬・副原料、工程条件等) がある場合には、これまでの有機・無機不純物や残留溶媒だけの評価ではなく、「元素不純物ガイドライン」 (ICH Q3D、日局18) や「変異原性不純物ガイドライン」 (ICH M7) で新たに示された、毒性の強い不純物評価が管理対象となる。
今回はこれら4つのガイドラインについての個々の説明や相互の関連、及び不純物混入のリスク解析について事例を交え解説する。また、最近不純物の適合性証明書申請 (CEP) において、欧州医薬品品質理事会 (EDQM) の審査官から問題提起があったが、医薬品中の不純物の評価・管理方法、及びCTD記載に係わる留意点、最近のICH Q3D規制動向、そして世界的なラニチジンによる発癌性の問題と企業して取るべく対応策などを紹介する。更に、こうした原薬中の様々な不純物規制の上から、原薬出発物質をどのように設定・管理すべきか、また、原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定等々のポイントにつき、ICH Q11ガイドラインに示された管理戦略等を踏まえ詳しく説明する。
- 医薬品原薬の不純物に関するガイドライン
- 原薬の不純物ガイドラインについて
- 不純物の分類
- 不純物の根拠となるデータの記載
- 分析法
- ロット中の不純物の報告
- 規格に設定すべき不純物
- 不純物の安全性の確認:閾値、構造決定・安全性確認と報告、及びフローチャート
- 原薬の不純物プロファイルの同等性評価とは (開発段階〜商業生産段階)
- BACPAC Iに示された不純物管理について
- 変更管理時の原薬の不純物プロファイル評価項目とは
- グラクソ・スミスクライン社のザンタック (ラニチジン製剤) 原薬から発がん性物質N – ニトロソジメチルアミン (NDMA) の検出
- 医薬品の残留溶媒ガイドラインについて
- 残留溶媒ガイドラインについて
- ガイドラインの適用範囲
- 一般原則:クラス1、2、3の溶媒
- 残留溶媒の限度値
- ICH Q3CR、Q3C (R6) について
- 第十七改正日本薬局方 (日局17) 、原薬中のクラス別の残留溶媒管理について
- 日局17の医薬品残留溶媒の管理について (2015年11月厚労省通知)
- 残留溶媒の管理について
- 一般的な留意事項
- 残留溶媒管理に関する基本的な考え方:クラス1、2、3溶媒夫々と濃度限度
- 残留溶媒Q&Aについて
- 医薬品の元素不純物ガイドラインについて (ICH Q3D)
- ICH Q3D (金属不純物) の規制の動向
- 元素不純物の安全性評価、元素の分類
- 元素不純物のリスク評価とリスク低減
(元素不純物の管理とリスク低減)
- PDE 値から濃度限度値の換算、分析方法
- ライフサイクルマネジメント
- 最近の金属不純物の分析技術
- 日本薬局方へのICH Q3Dの取込み
- 第十八改正日本薬局方と最近の日本薬局方関連の動向について
- ICH Q3Dの取込みについて
- 第十八改正日本薬局方の「元素不純物」試験の概要
- 潜在的発がんリスクを低減するための医薬品中DNA反応性 (変異原性) 不純物の評価及び管理ガイドラインについて (ICH M7)
- ガイドラインの適用範囲、一般原則、ICH Q3Aとの関係
- 市販製品に対する検討事項
- 原薬及び製剤中の不純物に関する評価
- ハザード評価の要件とは
- リスクの特性解析 (リスク低減の方法)
- 管理
- ドキュメンテーション (臨床開発段階〜承認申請)
- 規制当局への申請方法とCTD記載時の留意点
- 「2.3.S.3.2不純物」への記載例
- サクラミル原薬Sモックについて
- 変異原性不純物の管理戦略及び規格の設定及び妥当性等
- 不純物の適合性証明書申請 (CEP) における問題点と対応
- 不純物ガイドライン相互の関連とまとめ
- ICH Q11 における原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定
- ICH – Q11原薬の開発と製造ガイドライン (1〜6) の解説
- 初めに
- 適用範囲
- 製造工程の開発の経緯
- 製造方法及びプロセズコントロール
- 出発物質及び生物起源原材料の選定
- 管理戦略
- プロセス・バリデーション/プロセス評価
- CTD様式での製造工程開発情報及び関連情報の提出
- ライフサイクルマネジメント
- まとめ
複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 25,000円(税別) / 27,500円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 36,200円(税別) / 39,820円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 75,000円(税別) / 82,500円(税込)
- 同一法人内 (グループ会社でも可) による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」とご記入ください。
- 他の割引は併用できません。
- サイエンス&テクノロジー社の「2名同時申込みで1名分無料」価格を適用しています。
アカデミー割引
教員、学生および医療従事者はアカデミー割引価格にて受講いただけます。
- 1名様あたり 10,000円(税別) / 11,000円(税込)
- 企業に属している方(出向または派遣の方も含む)は、対象外です。
- お申込み者が大学所属名でも企業名義でお支払いの場合、対象外です。
ライブ配信対応セミナー / アーカイブ配信対応セミナー
ライブ配信またはアーカイブ配信セミナーのいずれかをご選択いただけます。
ライブ配信セミナーをご希望の場合
- 「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
- お申し込み前に、 視聴環境 と テストミーティングへの参加手順 をご確認いただき、 テストミーティング にて動作確認をお願いいたします。
- 開催日前に、接続先URL、ミーティングID、パスワードを別途ご連絡いたします。
- セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
- セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
- タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
- ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
- 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。
- Zoomのグループにパスワードを設定しています。お申込者以外の参加を防ぐため、パスワードを外部に漏洩しないでください。
万が一、部外者が侵入した場合は管理者側で部外者の退出あるいはセミナーを終了いたします。
アーカイブ配信セミナーをご希望の場合
- 「ビデオグ」を使ったアーカイブ配信セミナーとなります。
- 当日のセミナーを、後日にお手元のPCなどからご視聴ができます。
- お申し込み前に、 視聴環境 をご確認いただき、 視聴テスト にて動作確認をお願いいたします。
- 別途、ID,パスワードをメールにてご連絡申し上げます。
- 視聴期間は2025年2月12日〜26日を予定しております。
ご視聴いただけなかった場合でも期間延長いたしませんのでご注意ください。
- セミナー資料は、PDFファイルをダウンロードいただきます。
- ご自宅への書類送付を希望の方は、通信欄にご住所・宛先などをご記入ください。
- ご視聴は、お申込み者様ご自身での視聴のみに限らせていただきます。不特定多数でご覧いただくことはご遠慮下さい。
- 講義の録音、録画などの行為や、権利者の許可なくテキスト資料、講演データの複製、転用、販売などの二次利用することを固く禁じます。