脱炭素化に向けて、各種モビリティの電動化開発が積極的に推し進められている。世界中で急速に普及している電気自動車 (EV) では、急速充電器の高出力化だけでなく、駆動モータ、SiCインバータ、DC – DCコンバータ、バッテリーパック、バスバー等の各主電装部品において800 Vアーキテクチャの高電圧化、高スイッチング化が実施されている。安全性、信頼性の観点からEVの耐絶縁性能を保証するためにはこれらの電装品の主要構成部材である車載モータ用平角巻線 (マグネットワイヤ) 、樹脂フィルム、プリント回路基板、等の電気的絶縁特性の評価試験方法を習得することが不可欠である。 電動化システムの絶縁劣化破壊は駆動システム上の高電圧波形に重畳する電気的ノイズ (繰り返しサージ電圧) によって発生する部分放電 (PD) が原因であり、熱劣化が進行すると発生し易くなり、より短期的に破壊トラブルが起きる。大気中では約330 Vpを越えるギャップ間電圧からPDが発生し、周囲環境によってはその発生電圧が低下する。例えば、EV/HEVで4000 m級の高地 (低気圧) や雨天の日 (高湿度) にドライブする場合、PDが発生し易くなることに注意が必要である。その発生メカニズムや検知方法は従来のAC電圧の場合と比べ大きく異なっており、技術者、専門家に十分に理解されていない。 高パワー密度化のためのモータ駆動電圧の上昇によって発生するPDとはどのようなものか? また、絶縁品質保証するためのPDフリーをどのように判定するのか? 信頼性の高いインパルス計測システムとはどのようなものか? 高機能化の競争的開発が進む樹脂材料の試験サンプルを用いたPD計測を目の前で実体験することで、試験方法を具体的にイメージすることができ、これらの技術的な問いに対する回答が得られ、理解が深まる。本セミナーでは、製造設計現場にも役立つことを目的に、PD計測を実演し、同時にその重要ポイント、ノウハウを示しながら詳解する。電動化の先端高電圧絶縁技術について基礎から深く学ぶことを希望される方は関連テーマで翌日の会場型セミナーも併せて受講して頂くことをお勧めします。