本セミナーでは、高分子材料の相溶性・相分離現象について取り上げ、フローリー・ハギンス理論と様々な相分離現象 (バイノーダル・スピノーダル) 、相溶化剤とそれを活用したポリマーブレンド材料の技術・研究開発例、混合廃棄プラスチックのマテリアルリサイクルへの応用まで解説いたします。
2050年カーボンニュートラルや新たな海洋汚染をゼロにする大阪ブルー・オーシャン・ビジョンの達成には高分子材料・樹脂製品のマテリアルリサイクルは必須技術とされている。しかしながら、混合物として回収されている廃棄プラスチックを再溶融して成形加工しても「異なる高分子材料は混ざり難く、相分離する」ことから、力学物性の著しい低下を引き起こし再利用することは出来ないとされている。 本講では、高分子材料の”混ざる・混ざらない”という性質を理解するためのフローリー・ハギンス理論について解説し、様々な相分離現象 (バイノーダル・スピノーダル) について熱力学観点から正確に理解することを目的とする。更には、”混ざらない”ながらもマテリアルリサイクル製品として廃棄プラスチックを再利用するための方策についても解説する。
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