近年、RFdiffusion、ProteinMPNN、AlphaFold2などの深層学習ツールを用いたタンパク質の理論的設計が可能となりつつあり、大量の実験をベースとした従来のバイオ医薬品開発に革命を起こしつつある。本講座では、これらのツールの特徴をまとめて紹介し、創薬に向けた使い方を概説する。また、深層学習ツールではまだ困難な設計に使える物理学ベースのアプローチも紹介する。 さらに、バイオ医薬品の開発や製造においては、タンパク質を正しい形へとフォールディングさせることや、フォールディングしやすいタンパク質を設計することも必要である。本講座では、これらを可能としうる「タンパク質のフォールディング予測法」についても紹介する。