医薬品微生物管理における三極での許容範囲差異と逸脱対応を踏まえた試験実施

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
会場 開催

日時

開催予定

プログラム

第1部 実務担当者が知らなければならない3極局方要件の違いと今後の国際調和

~3極それぞれでの許容範囲と日常管理の重要性~
(2012年8月29日 10:30〜13:00)

 近年は医薬品の委受託契約による生産が拡大し、厚生労働省は、本年度末迄にGenericの生産量比率30%を目標にしており、その比率は着実に伸びつつある。  また無菌製剤でも、PIC/S加盟を前提に多くの製品生産設備のプラント再構築による生産体制の強化も迫られるかもしれない。  このような国内状況を踏まえて、当局による国際査察の体制整備が求められるはずであり、特に無菌医薬品 (注射剤) への菌汚染防止と管理がGMP実施と品質システムおよびリスクマネジメントの視点から必須となっている。  本講では、上記の内容を踏まえて、それらに対応する三極の比較に基づき重要事項を解説する。

  1. 無菌製剤の製造環境の維持と管理
  2. 菌の特性とSAL (Sterility Assurance Level) による指標の意味
  3. 三極の菌の許容範囲と日常管理の重要性
  4. 局方に基づく菌管理と試験法
  5. PIC/Sの指針の特徴と逸脱管理
  6. 医薬品の品質リスクマネジメント (ICH Q9) とPQS (ICH Q10) の意義
  7. PIC/S による査察の留意事項

第2部 医薬品の品質確保としての微生物試験検査の実施ポイントと逸脱判定・再試験対応

~無菌試験検査でのエラー対策と逸脱防止対応~
(2012年8月29日 13:50〜16:30)

 医薬品の品質確保に対する考え方が、グローバル化し、特に無菌医薬品の製造は、微生物汚染、微粒子および発熱物質の汚染を最小限にするため、厳しく定めた要求事項に従って実施することが求められている。  また、製造に際しては、無菌やその他の品質的観点のみで最終製品の無菌性を評価するのは不十分であり、品質の信頼性を保証する科学的に妥当性確認済の手順に従って実施することが重要である。  本講演では、医薬品企業に求められる微生物学一般について判りやすく、また現場ですぐに役に立つよう解説する。

  1. 微生物管理業務
    1. 生菌数試験実施手順
      • 無菌試験手順
      • 非無菌製剤の管理基準 等
    2. 微生物 (細菌、真菌) 同定法
      • 細菌の階層分類法
      • 真菌同定手法 等
    3. 微生物保管法
      • 生化学的活性を低下させる保存
      • 凍結保存法 等
  2. 微生物汚染対応
    1. 無菌製剤 (含工程管理)
      • 最終非滅菌注射剤のリスク分析
      • 滅菌注射剤の異物混入のリスク管理 等
    2. 原料・資材関係
    3. 製造 (製薬・製剤) 用水
      • 製薬用水の種類と管理
      • 製薬用水の生菌数評価
      • 再蒸留水における菌増殖
      • 製薬用水から分離される主な微生物
      • 微生物によるバイオフィルムの形成等
    4. 環境モニタリング
      • 空中微生物測定法
      • 空中細菌測定器の枯草菌芽胞の捕集性能
      • 人体における主な常在微生物の分布 等
  3. 微生物試験精度と品質保証
    1. OOSとCAPA
      • 無菌試験の基本的な対応
      • JPの対応
      • 再試験の取扱い
      • USPによる無菌試験の評価手順 等
    2. 検査設備と微生物の取扱い
    3. サンプリング法と供給量
      • 母集団の数とサンプリング数
    4. 試験室の環境微生物評価の留意点
      • 微生物試験時の微生物汚染制御 関するパラメーター 等
  4. 微生物試験法のバリデーションと留意点
    1. 無菌試験と無菌性保証のバリデーション
    2. 微生物試験法、分析法、微生物測定法のバリデーション
  5. クリーンルームの日常管理と問題点並びに異常発生時の対応
  6. 微生物汚染に関するトラブル事例
    1. 「逸脱管理」の実践ポイント

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

受講料

複数名同時受講の割引特典について