第1部 大腸外科における癒着防止剤の使い分けと使用法
(2024年12月12日 10:00〜11:10)
大腸外科領域では主に大腸癌に対する治療をおこないますが、治療の中心は手術療法です。 手術後の合併症として、癒着による腸閉塞が挙げられます。そもそも癒着は生体のもつ修復機能であり、癒着を0にすることは不可能です。手術時に、適切に癒着防止剤を利用することで、術後のリスクを低減させることが望ましいと考えます。
今回は、大腸外科領域における癒着防止剤の位置づけと使用方法について述べさせていただきます。
- 癒着について
- 本邦で使用可能な癒着防止剤について
- 癒着防止剤の種類
- 癒着防止剤の特徴
- 癒着防止剤の使い分け
- 大腸外科における癒着防止剤
第2部 肝胆膵外科Update: 各種癒着防止材の選択と使用法
(2024年12月12日 11:20〜12:30)
肝胆膵領域の手術でも、腹腔鏡・ロボット手術などの低侵襲治療が全体の半数近くまで進み、急速に進んでいます。特に肝腫瘍は、再手術の効果が高い疾患が多く、癒着防止材のニーズが高い分野です。
最新の開腹・低侵襲手術動画を含めて、実際の臨床現場を紹介し、今のニーズを整理します。さらに近未来医療の展望から今後求められる癒着防止材についてのアイデアを紹介します。
- 肝胆膵臓器の役割と考え方:消化器系解剖のおさらい
- 肝胆膵疾患の罹患率と展望:増えている病気・減りそうな病気
- 肝胆膵疾患の治療の潮流:根治率向上へのストラテジーUpdate
- 手術の実際1:開腹手術
- 手術の実際2:腹腔鏡手術
- 手術の実際3:ロボット手術
- 現場の声を聞いて!各癒着防止材の選択と使用法
- 近未来医療1:手術はこの10年で劇的に変わった
- 近未来医療2:人工知能は手術をどう変えるか
第3部 婦人科内視鏡手術における癒着防止剤の使用感
(2024年12月12日 13:15〜14:15)
近年、婦人科領域において低侵襲手術の普及は目覚ましく、今後もその流れは加速していくことが予想される。低侵襲手術においても術後癒着の防止は癒着関連合併症予防の観点から重要であり、その発症はせっかくの低侵襲手術の恩恵を損ねる可能性がある。術後癒着の予防には癒着防止剤の使用が有用であるが、癒着防止剤にはフィルム状、シート状、スプレー状などの形状があり、それぞれに利点・欠点があり使い勝手は異なる。
本講座では、各種癒着防止剤の使用感について、演者の経験を基に解説する。 フィルム状癒着防止剤は、貼付後の位置ずれが少ないという利点がある一方で、腹腔内への挿入や貼付の手技がやや難しいため、使用頻度が少ない印象がある。今回はフィルム状癒着防止剤に特に焦点を当て、挿入ガイド器具を工夫して用いることで腹腔内への挿入から貼付までを簡便かつスムーズに行う方法を実際の動画を交えて解説する。
- 婦人科領域の低侵襲手術の位置づけ
- 婦人科領域の低侵襲手術で使用される癒着防止剤
- 癒着防止剤のそれぞれ利点・欠点、使い勝手
- フィルム状癒着防止剤の貼付手技の工夫
- 質疑応答
第4部 ウイルス感染リスクが低い癒着防止材
(2024年12月12日 14:30〜15:30)
腹腔鏡手術により術後の癒着は減少したが、癒着による合併症は依然として大きな問題である。我々は、腹腔鏡手術時に適用可能な新規の粉末状癒着防止材の癒着防止効果を検討した。新規粉末癒着防止材LYDEXはアルデヒドデキストランとε-ポリ (L-リジン) から構成されている。市販の癒着防止材とを動物実験にて効能効果を比較検討した。新規癒着防止材は術後の腹腔内癒着軽減に有効であり、市販の癒着防止材と同等以上の効果を示した。
- はじめに:
- 国内外の類似研究の現状
- 新規癒着防止材の特徴:
- 胸膜欠損部位からの空気漏れ防止 (呼吸器外科領域での効果の確認)
- 部分肝切除時の切除部位からのoozing止め
- 腎部分切除時のLYDEXの止血など使用の可能性について
- 生体内分解吸収性の癒着防止材
- 手術後の心前面と胸骨との癒着防止
- 癒着モデルにおける臓器等の癒着防止
- 術後の胸膜癒着を防止する新規パウダー式生体分解性高分子製剤
- おわりに
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