分子間力や表面張力の考え方、そのコントロールと測定法

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第1部 分子間力、表面張力 (界面張力) の基本的な考え方について

(2024年12月5日 10:15〜13:35)

 分子間にはvan der Waals力と呼ばれる普遍的な引力が働く。この引力が存在するために、微粒子等の分子集合体の形成が可能になる。同時に、微粒子表面は高エネルギー状態になり、表面張力・界面張力が発生し、微粒子分散系が凝集する原因になる。第1部では、分子間と微粒子間に働くvan der Waals引力および後者を特徴づけるHamaker定数について解説する。

  1. 分子間力とは何か
    • 分子間力が存在しないと分子集合体 (微粒子から細胞、さらに、われわれ人間に至るまで) は存在できない
  2. 分子間van der Waals相互作用
    1. Keesom相互作用:極性分子と極性分子
    2. Debye相互作用:極性分子と無極性分子
    3. 分散力相互作用:無極性分子と無極性分子
  3. 表面・界面とは何か
    1. 表面張力:分子間力の存在のために物体の表面は高エネルギー状態にある
    2. 表面に関わる自然界の意思
      1. 物体は自分の体積を増やしたい (膨張したい)
      2. 物体は表面積を減らしたい
        上記のバランスで物体の大きさが決まる
  4. 分子間van der Waals引力と微粒子間van der Waals引力
    1. London-van der Waals定数とHamaker定数
    2. 微粒子分散系の凝集とHamaker定数 (凝集促進因子)
    3. Hamaker定数と表面張力

第2部 表面・界面張力の基礎と測定方法

- 表面・界面張力の測定方法、測定装置とその使い分け・注意点 -

(2024年12月5日 13:50〜14:30)

 「濡れ」は非常に身近な現象であり、あらゆる分野で利用・研究が行われている現象となります。 本セミナーでは「液体の濡れ」に着目し、その代表的な物性値である「表面・界面張力」の基礎から、各種測定方法の紹介とその使い分け、測定の際のポイントについてご紹介します。

  1. 表面張力とは何か?
    1. 表面張力の基礎
  2. 表面張力の測定方法と測定の際のポイント
    1. Du Nouy (リング) 法
    2. Wilhelmy (プレート) 法
    3. ペンダントドロップ (懸滴) 法
    4. バブルプレッシャー (最大泡圧) 法
  3. 界面張力の測定方法と測定の際のポイント
    1. Du Nouy (リング) 法
    2. Wilhelmy (プレート) 法
    3. ペンダントドロップ (懸滴) 法
    4. スピニングドロップ法

第3部 分散性・分散安定性における粒子間力・分子間力の役割

- ζ-電位・Hamaker定数・Hansen Similarity (Solubility) Parameter -

(2024年12月5日 14:45〜16:45)

  1. 分散性・分散安定性とは?
    1. 分散性・分散安定性の定義
    2. 分散性の制御因子と評価法
    3. 分散安定性の制御因子と評価法
  2. 分散安定性と粒子間力
    1. 分散・凝集に対する2つの見方
    2. ゼータ電位とは – ゼータ電位の適用時に気を付けること -
    3. 電気二重層の重なりによる2粒子間の静電反発エネルギーとDLVO理論
    4. 分散系の安定性評価とポテンシャル曲線
    5. 凝集速度と安定度比W – 安定性の予測 -
    6. ゼータ電位の測定方法-濃厚系用手法と希薄系用手法
  3. 分散性と分子間力
    1. 分散性と濡れ性の関係
    2. 濡れ性とHansen Similarity (Solubility) Parameter – 濡れ性と分子間力との関係 -
    3. Hansen Similarity (Solubility) ParameterとHamaker定数
    4. Hansen Similarity (Solubility) Parameterの実験的決定法
    5. Hansen Similarity (Solubility) Parameterによる分散性予測

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