5L程度までのラボの化学合成を、100Lや5000L等のバッチプラントの反応釜までスケールアップする場合、私たちは様々なトラブルに見舞われます。本来、化学反応自身は、スケールアップをしても本質的に変わるところはありません。しかし温度変化や結晶化、結晶の濾過や乾燥など化学反応を伴わない物理プロセスについては、生産スケールが大きく変化すると様子が全く変わってきます。このスケールによる違いは、化学工学理論で説明されます。
このセミナーでは、初歩の化学工学知識を習得することで、ラボでどのようなデータを取ってスケールアップに備えるべきかを学んでいただきます。具体的には、反応や再結晶の温度制御・結晶化・結晶濾過・結晶乾燥のスケールアップトラブル発生原因とその防止方法について理解していただきます。また、スケールアップを行う際は、溶媒の回収が必須になってくることが多いので、溶媒回収の原理と実際についても解説します。またスケールアップトラブルの解決方法として最近連続プロセスの導入が流行りになっていますが、連続プロセスによるスケールアップトラブル回避と、連続プロセス独自のトラブルについても解説いたします。
- スケールアップの基礎理論
- 徐熱の問題
- 濾過の問題
- バッチプロセスと連続プロセスの違い
- バッチプロセスの生産性向上努力と連続生産
- 連続プロセスの装置が小さくなる理由
- 反応プロセスのスケールアップ (滴下反応を主に)
- 反応熱が分かっている場合のスケールアップ
- 反応熱が分からない場合のスケールアップ
- 連続プロセスの場合
- CSTRの場合
- Flow chemistryの場合
- 撹拌のスケールアップの基本
- バッチプロセスの場合
- 連続プロセスの場合
- 抽出のスケールアップ
- 抽出の撹拌設定とエマルジョンの考察。
- 連続プロセスの場合
- 冷却再結晶のスケールアップ
- 再結晶の理論
- バッチ再結晶
- セミバッチ再結晶
- 連続再結晶
- 再結晶スケールアップ問題点
- バッチの場合
- 連続の場合
- 濾過のスケールアップ
- 加圧濾過、遠心濾過のスケールアップ
- 連続濾過の紹介
- 乾燥のスケールアップ
- 乾燥の基礎理論
- コニカル乾燥。濾過乾燥機
- 連続乾燥の基礎
- 溶媒回収と溶媒選択
- 溶媒回収の必要性
- 溶媒回収の方法のいろいろ (物性の違いによる回収方法の違い)
- スケールアップトラブルの例
案内割引・複数名同時申込割引について
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- タブレットやスマートフォンでも受講可能ですが、機能が制限される場合があります。
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