実践に於けるレンズ設計の実務は専門的知識と経験が必要であり基礎を学んだだけでは実際の製品に仕上げることは難しいと考えています。従って、本講義では自身で実践設計を行うというより光学関連製品の仕様決定やレンズを自社製品に組み込んで使用するような場合に、適正に仕様を決めたり、きちんと評価したりする為の基礎知識を身につけることを目的と致します。
レンズ設計は収差のある単レンズを複数組み合わせることで欠点を打ち消し合って最適化する作業であり、完全無欠なレンズを求めることは大きなコストや時間の浪費に繋がります。従って、仕様を決める過程でも一定の妥協が必要となり、その作業次第でパフォーマンスが大きく異なる製品になってしまいます。優れた製品を得るためにもレンズ設計の性質を理解しておくことは重要なことと考えます。
- レンズの性質
- レンズの役割
- レンズの結像の仕組み
- 結像の仕組み
- 結像の関係式
- 近軸理論と近軸量の計算
- レンズの収差
- 収差とは
- 理想結像
- 収差の種類と性質
- 収差の結像への影響
- 色収差
- 光線収差
- 光線収差以外の収差
- 結像性能と評価
- MTFとその性質
- MTFとは
- 収差とMTFの関係
- MTFと画質
- MTFとレンズの評価
- 仕様とMTF
- MTFによるレンズの評価
- レンズ設計と仕様
- レンズ設計の為の仕様
- 基本的な仕様
- 仕様決定の為の注意点
- 設計手順
- 事前検討
- 概略設計
- 本設計〜仕上げ
- 設計時の留意点
- 構成要素の選択
- レンズタイプの選択
- 材料の選択
- 非球面レンズ
- 設計に於いて配慮すべき要素
- 温度特性
- 感度問題 (公差の決定)
- ゴースト
- 機構設計との関係
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